男性職員のイクキュウ

――多くの女性が経験する育児と業務の両立に、男性は【後編】

2021.10
育児に向き合きあう男性職員たち
突発的な対応を迫られる中で徹底する業務の効率化、職場・同僚・学生たち――特に男子学生――へのメッセージを語ってもらいました
全2回でお届けする、後編です

   

   

参加者紹介

   

(左)司会 男女共同参画推進室 担当室長 吉川 倫子、
(中)オブザーバー 学長補佐(男女共同参画推進 担当)川口 恵子、
(右)オブザーバー 学事本部次長 鈴木 洋

   


(前編から続く)

育児・業務を両立させるタイムマネジメント、当事者になったことでの思いやりも
育児に立ち向かって、コロナ禍の今、意識変化やテレワークについて

吉川

「あわせて昨年からのコロナ禍でさらに気付いたことや変わったことがあるんじゃないかなと。コロナ禍で一日中家にいるときに『こんなことも家でパートナーがやっていたんだ』など気付かされたことがあれば。どなたからでも」

立岩

「じゃあ私から。育休による意識変化ですけど、『名もなき家事』とかは主体性の問題だと思うんですよね。うちも怒られますけど、いかに自分が主体性が無かったかということに気が付きました。家事に関してはいまだに言われ続けます、『私こんなにやってるのに』と。とは言えしんどい(笑)ので、諦めるとこは諦める。皆さん2人以上いるところはそうだと思いますけど、2人目の方がどんどん手抜きで楽になりますよね(笑)1人目の時とか何でも丁寧で、離乳食を食材から作ったりとかしてましたけど、2人目の時はパウチのレトルトを使って、すごく楽でした。だからいざやってみたら、室長がおっしゃった他人を家にあげても意外と『これはいいや』となるかもなと思います。

あとちょっと話が大きすぎるかもしれませんけど『当事者じゃないと当事者の思っていることや環境のことは分からない』と思いました。自分が育休を取る時は、男性は10年以上誰も取っていなかった。周りにも相談したら、ある職員からはすごく歓迎の言葉をもらいました。でも、別の人だと『奥さん具合悪いの?』って(言われて)、具合悪くないと取れないのかとか(笑)。昭和だなーと思ったのが、上の男性からは『育児は女性がするもんで、男性ってサポートする立場じゃないの?』って言われまして、自分がいざ当事者になった時に、これまで当事者が感じてきたことを感じて。でも、自分が当事者じゃなかったとき、自分もそう思ってなかったかな、と。反省しなきゃなって。当事者が発することは、ちゃんと話を聞いて、尊重して対処してあげなきゃいけないなと思いました」

大杉

「意識の変化について、今だと口が裂けても言えませんし全く思いませんけど、社会人になったばかりの頃は育休で休む人を見ると『お金もらいながら休めるなんて羨ましいな』って少し思ってしまったこともありました。ただやっぱり育休を取ってみると仕事している時より育休で家にいる方が大変なんじゃないかと思います。仕事は誰かが助けてくれるが、家庭はなかなか代わりがきかない、というのが意識として大きく変わったことですね」

河内

「物理的に家族のことを考える時間がたくさんとれるようになったので、家族の将来とか将来の日本社会とか、父としてとか社会人として成長しなくちゃとか、家族のマネジメントとか考えるようになりました。今後の働き方にも影響すると思いますし、ポジティブな方向に向かえる時間をとれているかなと思います。考えるからこそ、人口減少って前から言われてますけど、男性の育休を推進しないような組織はネガティブな印象だし、より推進するためには少し前の世代の人に、より腹落ちさせる必要があると感じるようになりました。
最初は僕も考えてませんでしたが、今後社会で育休がなぜ必要かという社会的な側面と、そもそもの母体(保護)の側面から、我々が相談を持ちかける先である上司の人たちが理解していてくれると良いと思います。

先日行った学長とアーティストのスプツニ子!さんの対談企画は、女子学生増やしたいというメッセージを発信することが目的でしたけど、印象的だったのは『もっと大げさなくらいに “女子来てほしい!” “女子いいよ!” “女子ウェルカム!” と言わないと、当の女子はそれでもひるんでいる』という言葉。それがまさに今回のコレに当てはまると思いました。
今育休取りたいっていうと、『いいよ』とは言ってくれる。でも『(ホントは取ってほしくないし人も足りないし、ダメとは言えないし)いいよ』ってのが伝わります。もっと『取るなんて素晴らしいね!』とか『ウェルカムだよ!』とか、すごく大げさに大げさに発信することで、ようやく若手の子とかが『職場での立場が無くなるかなぁ』という不安を払拭できるのかなぁと考えるようになりました。
コロナでテレワークをすることによって、家事にも仕事にも非常にプラスの面があることに気づきました。単純に時間が創出できる、よりよい時間の使い方をすることで、ワークにもライフにもポジティブな影響がある。なのでこれを衰退させるのはもったいないなと感じました。これを元に戻してしまうとボディブローのように、今後の新しい人材獲得も含めて悪い方向に行ってしまうのかなと。テレワークできる機会がせっかく生まれたので、ハイブリッドな働き方に発展させるよう、職場全体で考える必要があるのかなぁと考えました」

鈴木(秀)

「自分の経験から、今後同じように育休取りたいなって悩んでいる人がいたら、同じ目線で相談に乗れるんじゃないかと思います。
先ほど家事の取捨選択という話もありましたが、保育園の送迎をお願いしたりする自治体のファミリー・サポート制度というものが、コロナの感染拡大の影響により使えなくなりました。登園自粛で上の子2人が家にいた期間、お昼休憩の1時間で子どものお昼を用意して食べさせたら、自分のお昼は後回し。子どもたちがずっと家にいるとストレスが溜まってしまうので、テレワークが終わったら散歩に連れていくとかしていました。3人になると、誰かしら鼻水が止まらなかったり、皮膚科に連れていかなきゃとか(笑)、取得する休みは子どもたちを病院に連れていく休みばかり。時間はいくらあっても足りないので、しっかりとタイムマネジメントをしたりテレワークを有効に活用したりして仕事と育児などを両立させていくことが必要だと感じています」

飯沼

「育休を通じた意識変化は、出勤の時、なるべく早く帰宅するっていう意識が高まって、コアタイムの効率を考えるようになったのが一つ。もう一つ、今は育休取る人に対してポジティブな感情しかないというか(笑)。それまでは『別の方法もあるんじゃないの?』とか思ってました。自分が休んで妻からもポジティブな感想をもらったし、そういう人が増えてくると周りも取りやすくなるんじゃないかと感じています。
コロナ禍の意識変化については、よりよい時間の使い方を考えるようになったこと。テレワークで知った家事育児ですけど、うちでは3時くらいに娘と息子が幼稚園から帰ってくる。3時から5時6時くらいまでがすごく忙しくて…やるべきこと何もできない。育児も家事も日中ずっと忙しいわけではなく、波があります。平準ではない、ということを知れました。『この時間はやっても仕事に集中できないから、これを先にやろう』とか考えるようになりました」

古川

「テレワークを通じて、よく考えれば当たり前なのですが、赤ちゃんと一日中いるのは大変なんだということに気づけました。普通の日だったら、朝は出勤前にとりあえず赤ちゃんに
「かわいいね~」
ってちょっかい出して、夜も帰ってきてまた
「かわいいね~」
ってあやすだけ…みたいに、楽なんですよね。育児しながら仕事することで、家でも職場でも他人に思いやりをもって接することができるようになったと感じます。
また飯沼さんのと重複しますけど、いつ何が起きるか分からないので、仕事の段取りを前よりしっかりやらなければという意識を持つようになりました」

堀口

「育児をしてると業務が忙しくても無尽蔵に残業とかできないので、きちんと業務整理をして遅くとも何時までに帰る、ということ徹底せざるを得ないということと、時短(勤務)で帰る人にもポジティブな思いしかないです。協力しなきゃという意識があります。
保育園に預けると保育園からの呼び出しとか、多くの女性はそれで年休のほとんどを消化しなきゃいけない。日本の男性って『そういう呼び出しに応じるのは女性』という意識がまだまだあります。僕もこっちに来なければいいなぁという思いもあります。専任職員、正社員として夫婦で共働きという人が多いので、そういうところも女性と同等に、女性にまかせるんじゃなく、育休終わってからも平等に協力してやらなきゃいけないのは、今後の課題だなと思います」

山口

家事育児の方が仕事より大変なんだなって思いました。また、ワンオペ育児とか専業主婦でも育児に追われている期間は、人との接点も無い、そういう状況は避けなくてはいけないと思います。負担を軽減しあって分かちあって、分散しなきゃいけないと思いました。
専業主婦が1人でやるのも大変ですけど、交互に2人でシェアする場合でも、仕事と育児を一日の中で何度も切り替えなければいけなく、同時に両方やる場合は負荷が多くかかります。時短で働いている女性は本当に大変だと思い、そういう経験が新たな視点を得ることに繋がりました」

吉川

「やはり育児・家事を主体的に経験することで、タイムマネジメント、時間をうまく使うというのと、周りに対する思いやりも自然と身に付いてきているんだなぁと皆さんの発言から感じました。
立命館アジア太平洋大学の出口治明学長が、「男性職員に育休を長期間とれと指示している」という話を以前聞きました。それによって気づきとか、実際の体験を通して、必ず仕事に帰ってきてから還元されると。その経験で大きな変化があると。トップの強いメッセージが大事なんだと思いました。上司の理解と働きかけが大事だなって、皆さんの話を聞いて改めて認識しました」

多様性の受容、職場への還元、トップの率先した対応――
職場や同僚、学生へのメッセージ

吉川

「最後、職場や同僚、学生へのメッセージです。今までも話の中で出てきましたが、男性職員も育児に参加することによってどういうメリットがあるかということをだいぶ気付かれてきていると思います。そこで、同僚や上司、組織・制度に対する提言、それからぜひとも言ってほしいのは、男子学生に対してです。人生100年といわれている中で、ライフデザインも含めてこういったことも考えてほしいというメッセージがいただけるといいのかなと思います」

立岩

「では学生に。まずエンジニアを目指すであろう学生は『世界を広げてほしい』という前提が必ずあって、さっき言ったように当事者自身じゃないと当事者のことは分からないので何事も経験してほしい。その中で「女性は育児、男性はフルタイムで働く」という構造に疑問を持って、まずは自分が育児を体験してみるということがすごく重要だということを伝えたいと思います。おそらく多くの学生が将来子どもを持つことになりますが、子によって完全母乳育児の家庭も多いと思いますがうちは幸い混合でほぼミルクで育てたので、すごく言いたいのは『男が育児でできないのは、母乳を出すことだけ!』。それ以外は全ての女性の仕事が、男性に置き換えられます。育児で男性ができないことはありません。特に学生には多様な世界を感じてもらって、将来子どもを持つことがあればぜひ積極的、主体的な『“育児ごっこ”じゃない育児』を経験してほしいです」

堀口

「職場、同僚に対しては、育休を取る機会は人生で数えるほど。そこは割り切って、申し訳ないという気持ちは抱かずに育休を取得してほしい。
学生へは、今は社会構造も変わってきて、昔は同居するおじいちゃんおばあちゃんが育児をしてということもあったが、今は夫婦共働きで育児をしなきゃいけない。なおかつ子供を産んだら奥さんが仕事を辞めて、という社会でもないです。お互い正社員として働き続けなければいけないということも、労働力の面で国の政策として求めらている。育児を平等にシェアしてやっていなかきゃいけないということを強く認識してほしいです」

山口

育休、家事、育児を通して、夫婦で立場を逆転させる。男性も色んな視点で体験できるので、おすすめかなということを伝えていきたい。
今日話を聞いて、トップダウンで、ある程度(育休取得に)強制力をもたせることも必要なのかと思いました。優秀な人材を採るのに、最後に決め手になるのは柔軟な働き方ができる、こういうところなのではと思います。柔軟な働き方というのは育休だけではないですが、そういう方向になるといいのかな。あとは、他の方の発言や育児・家事の工夫をお聞きして、すごく参考になったので、3人目(笑)、次の子どもの時にアイデア使えるかなと思いました。
学生に伝えていきたいのは、世界が広がるので(育休を)取るといいのかなと思います。どの分野に行っても、別のアプローチが見えるので何かしら業務につながって、業務の幅が広がると思います」

鈴木(秀)

「職場の同僚に。今回お休みをいただくにあたって『代わりに出勤するのでテレワークの割合を増やして』と直接言ってもらいました。お願いする形ではなく先にご提案いただいたのですごくありがたいです。この場をお借りしてお礼を。大学院課は部署全体でお互いにいろいろな相談ができる部署であると感じています。組織全体として部署間でコミュニケーションがさらに取れるようになるのがいいのかな。その中で育休取得や育児などの相談ができるようになったりすれば、組織としてさらに良くなっていくのかなと思います。自分の立場的にも、今後そういった職場風土を醸成できれば。
また大学職員として、18歳人口を増やしていくという意味では、育休取得者や時短勤務者に対してさらに理解を深めて行く必要がありますし、将来の大学生になる層を増やしていく施策や取り巻く環境などへの理解もしていかなければいけないと思います。
学生に対しては、将来設計の中で今後は就活の際に育休の取得率とかも仕事選びの選択肢になっていくと思います。将来を見据えて自ら仕事を選択して、積極的に育児に関わってほしいです」

河内

「職場に対して、まずトップが率先して(歓迎する)態度を発信してほしいと切に思います。新しい人材確保という話もありましたけど、積水ハウスの調査データだと、就活生の74%が男性の育休取得を推進している企業を選びたいと言っている(積水ハウス「男性育休白書2021 特別編」)。時代は変わってきていると思います。大げさなほど発信してトントンだと思うので。
同僚に対しては非常に理解があるしウェルカムで柔軟な方が多い。プレパパの教職員には『取得したいけど…』という不安は杞憂に終わることが多いと伝えたいです。こういう機会があることもそうですけど、ますます取得しやすい文化、雰囲気を発信して、前例をどんどん作ってほしい。
学生にむけては、積極的に学ぶ・知る努力をしてもらいたいです。これからますます必要になる多様性とかイノベーティブな働き方とか、他者や環境の違う人を理解する、受け入れることが大事だと思います。『無知の罪』という言葉もありますけど、結婚しなくてもいいし、子供持たなくてもいいし、色んなライフプランがある中で『自分は子どもがいないから分からない』というのでは許されない。いないけど積極的に知る・学ぶことで、背景を理解するよう務める、そういう人が増えることが本当の『多様性』が創出される土台となるので、本当に学ぶ・知るということを止めずに、なぜ男性に育休が必要なのか知ってもらう努力をしてもらうと、よりよい社会ができてくるのかなと思います」

飯沼

「トップに対しての希望は、もちろんトップからの強い発信があります。それプラス、妻が同じ大学職員なので制度面の比較になりますが、時短とかコアタイムに対するフレキシビリティ、有休も一時間単位に取れるとか、そういう(働き方の)フレキシビリティがもっと上がるといいのかなと思います。コロナでテレワークが出てきましたけど、もっと積極的に(恒常的な)制度として考えていただきたいです。
同僚と学生へは、育休とか子育て・家事など仕事面や生活面で、考え方の面で必ずプラスになると思います。そういったイベントに遭遇するかどうかは別として、育休をとることを前提にしたライフプランを立ててほしい。
同僚にはそうした仕事の組み立て方ということもありますし、職場に対してはそういうことを前提にした人事計画を考えてもらうと、だいぶ変わってくるのでは」

古川

「育休を取ると、確かにその分減員になるため一時的には組織には負荷がかかると思いますが、『育休取得者が増えることは長期的には組織にもプラスになる』という考え方もあると思います。積極的に推進する風土を作るには取得を原則とするなど制度化するのがよいと思います。今日は育休の話ですけどこれからは介護休暇などの需要も増えてくると思いますので今後検討するのがよいかと思います。
ところで、うちの子は早産で小さく生まれたため、産後はNICU(新生児集中治療室)でしばらくお世話になりました。お世話になった医師や看護師の方にも大変感謝ですが、さまざまな医療機器の研究・開発・製造などに携わったエンジニアの方にも感謝の念が絶えません。理系の仕事は未来を切り開いていく仕事なので、誇りをもって進めてほしいと思います」

大杉

「職場や同僚へは、自分よりも若い世代が取りやすい文化、上司もそれを受けれてくれる、そういう組織になってほしいです。そのためにはこういった情報発信の場を増やすこと、前例を増やすこと、育休取得した我々のような職員が、帰ってきてからどんどんアウトプットを出すことも大事だと思います。私自身もまだまだ不十分かもしれないですけど、職場に対するロイヤリティやタイムマネジメント意識も育休を取ることで高まりました。どんどん男性取得者が増えるといいと思います。
 学生には、全員が育児をするかどうかは分かりませんが、様々なライフステージを迎える中で、その時その時で『柔軟な働き方を選べる職場』という観点を持って就活すると、人生の充実度が上がるかなと思います。自分が就活をした時はその観点がなかったので」

鈴木(洋)

「皆さんのお子さんは5歳以下くらいですかね。小学校とか大きくなると子どものコミュニティへの親の参加もだんだん増えてきます。これも奥さんに任せきりになりがちですけど、積極的に関わるようにしていくと、職場とは違う考え方を持って違う職業で、違うベクトルを向く人たちと子どもを通じて付き合うことで、多様な考えを知ることができ、生きていく上での経験値が上がると思います。
私は保育園でクジで負けてPTAの会長をやったんですけど(笑)その時は『これ…やっちゃったな~』って思ったんですけど、後から思えば学ぶことが多かった。今後そういうチャンスが増えると思うのでぜひやってほしいです。
今日話を聞いていると、上長のミッションとして『いつ育休取るの? 有休取るの?』と先に(意向を)聞くことが大事だと思いました。上長のマネジメントの評価にしても良いくらい。
私も含めて『昭和脳』な管理職の考え方を変えるのはなかなか難しいかもしれないけど、でも皆さん個々のベクトルと本学のベクトル、それから世の中のベクトルとが合ってきていると思うので、管理職は(取得意向を)聞くという風に組織を持っていければいいと思います」

吉川

「いろいろ話が聞けて、良い会だったと思います。職場風土をどう作るかはすごく重要だと思います。皆さんが経験されたことを外に発信するのもいい取り組みだと思います。
育休は2人で取ってもいいし、長期休業を男性優先で取ってもらうのも一歩進んだ取り組みなのかなと思います。トップの発信はすごく重要なので、お願いしたいと思っています。
学生への『多様な視点につながる』というメッセージはすごく素晴らしいと思うので、学生向けの記事にまとめられれば嬉しいなと思います。
長い人生の中のほんの一瞬が、その後の大きな宝になります。それを進める風土の醸成をしたい。
それから人事課の役割がすごく大きいと思ってます。テレワークを制度化するというのはぜひやってほしいし、上智大学はコロナ禍以前から育児や介護をされる方にはテレワークの制度があると聞きました。コロナ禍ですべての職員に対象を広げたと聞きました。あと年休の1時間単位の付与も、ぜひ人事課に持ち帰ってご検討いただきたいです。

有意義な会だったと思いますが、川口先生からもご感想をお願いします」

川口

「本日は参加させていただいて、ありがとうございます。普段会えない若手の男性職員の話を聞かせていただき、これから働く環境がどんどん変わっていくんだろうなという印象を受けました。『多様性』というキーワードも出たし、皆さんが奥さんに叱られながら(笑)、経験値を積んでおられるのを知り、どんどん新しい芝浦の職場風土が作られいくのだなと頼もしく話を伺いました。ありがとうございました」

Diversity and Inclusion!

常に効率を考えた業務設計、当事者としての多くの気づきから周囲への気配り――
育児に対面する中で組織に還元されうる多くのメリットがその節々から示唆されました。
と同時に、これはすでに子を持つ多くの女性職員が育児に対面する中で行っていることでもあります。
改めて男性も実践していく人が増えることで、多様さを受容できる組織へと近づいていけるかもしれません。

一方で、「周囲の理解」「ライフイベントと異動のタイミングの配慮」など、制度をいかに充実させるかが大切であることが分かりました。

芝浦工業大学は、幅広く多様な人々を尊重し受け入れ、共に力を発揮し、全ての人がwell-beingを感じられるような環境の実現を目指し、男女共同参画を進めていきます。