電気・電子分野

電気は、電子の移動や相互作用によって生まれる物理現象です。物質の最小単位である原子は、原子核とその回りを回っている電子から成り、原子核は+、電子は-の性質をもつ素粒子でした。電気は、ものを動かすなど仕事をする力となります。コンピューター、テレビ、電話、家庭用電気製品、自動車、電車、船舶、飛行機、医療機器、各種の製造設備、ロボット、通信衛星等々、今や私たちの日常の暮らしも社会も、発電所から送られてくる電気の力を利用することを前提に成り立っています。これらはすべて電気とそのもとである電子の研究、技術開発が生み出してきたものですが、エネルギーの基盤(産生・転換・制御等)、温暖化対策等地球環境、人々の安全で快適な生活、医療等、電気・電子に関する研究、技術開発が貢献・活躍すべき課題は拡がるばかりです。

安孫子 聡子 教授(電気工学科)

宇宙や空で活躍するシステムを目指して

人間がアクセスすることが困難な環境において活躍するロボットの研究を行っています。その1つが宇宙環境です。近年、スペースデブリ(宇宙ゴミ)の衝突事故により、宇宙環境の悪化が顕在化してきました。
そこで、大型スペースデブリを安全に捕獲するシステムの提案と地上実験検証を行っています。捕獲手法の1つとして渦電流ブレーキという電磁特性を用いて、自由回転運動するデブリの回転を静止させる手法を提案しています。
また、機敏な運動を可能とする航空ロボットの設計・開発を行っています。機敏性を有することで、従来機に比べ、外乱への応答性の向上、多様な飛行形態の実現が期待されます。
それにより、これまで困難とされた複雑な作業が可能となると考えられます。その具体的なアプリケーションに対する手法を機体設計と共に提案しています。
スペースデブリ捕獲システムとチルトロータUAVスペースデブリ捕獲システムとチルトロータUAV
未来の女性研究者へのメッセージ
やりたいことを精いっぱい楽しみましょう。
安孫子 聡子 教授安孫子 聡子 教授

井岡 惠理 助教(電子情報システム学科)

f(x)=axではない現象

非線形システムとは線形でないシステムのことを指します。よく目にするのはf(x)=axで表される線形システムですが、世の中の現象を数式で表す(モデル化する)と非線形システムのほうが圧倒的に多く存在します。例えば神経細胞から成るニューロンのネットワークは代表的な非線形システムです。このような非線形なシステムをモデル化して、解析する(非線形力学系解析といいます)ことでシステムを理解し、工学応用することを目的としています。
f(x)=axではない現象
未来の女性研究者へのメッセージ
興味のあることにはどんどん挑戦しましょう。
井岡 惠理 助教井岡 惠理 助教