起業家マインドに必要な
技術よりも大切なモノとは

吉藤オリィ社長×山田学長

先が見通せない「VUCA(ブーカ=変動性・不確実性・複雑性・曖昧性)社会」が到来。テクノロジーの高度化とともに、社会課題も複雑化している世の中で、これからの理工系人材に求められる起業家精神(アントレプレナーシップ)について、ロボットコミュニケーターの吉藤オリィさんと芝浦工業大学 学長 山田純が語ります。
「人間の孤独を解消する」ことを人生のミッションに掲げ、2021年には「分身ロボットカフェDAWN(ドーン)Ver.β」を日本橋にオープンさせるなど、常に挑戦を続けるオリィさんをお迎えしてお届けする、「SIT DIALOGUE」第4弾!

YouTube動画内に収まりきらず泣く泣くカットしたトークも掲載!
書き起こしたセリフの文字数は2万字を超え、読み応え抜群な内容になっています!


※対談の中でも取り上げられた「芝浦ビジネスモデルコンペティション(SBMC)」についてはこちら

オープニング

山田学長
山田学長
お久しぶりです
オープニング_山田学長
オリィ
吉藤オリィ
社長
お久しぶりです
オープニング_オリィ社長
山田学長
山田学長
(最後にお会いしたのが)何年前になるのかなぁ
オリィ
吉藤オリィ
社長
10年近く前だと思います
山田学長
山田学長
ですよね
あの頃ちょうどオリィさんの講演を初めて聴かせていただいたんですけど、
OriHimeというロボットを用いて話されたのを、今でも鮮明に覚えています
オリィ
吉藤オリィ
社長
本当ですか!
呼んでいただき、ありがとうございます
オリィ研究所_001

オリィ研究所の取り組み


オリィ
吉藤オリィ
社長
10年前につくっていたOriHimeというロボットは2足歩行のロボットだったんですけど、
今は持ち運びができる小さなタイプと、
「分身ロボットカフェ」(写真)の真ん中にいる白いロボット(OriHime-D)、
これらを使って、このカフェをやっています
 オリィ研究所
オリィ
吉藤オリィ
社長
この我々がやっている活動というのが何かと、
彼らがこのロボットを裏から操作しているんです

このロボットを使って寝たきりであったり、入院している人がこのロボットを遠隔で操作することによって
社会に参加することができないだろうかと

分身ロボットカフェが生まれたキカッケ

オリィ
吉藤オリィ
社長
どうすれば、孤独にならずに生きていけるのか
今、孤独という問題はかなりあると思うし、
あらゆるときに孤独って感じると思うんですよね

どうすれば自分の居場所を見つけられるのだろうか、分かってくれる人がいるだろうかとか、
本当にどこにも居場所がなくて「いなくなってしまいたい」というふうに思うことがあると思います

私も病気で3年半ぐらい学校に行けず、小学校・中学校不登校だったんですね
その時に感じた強烈な孤独をどうやったら解消できるかということで 、このOriHimeというロボットを作りました
オリィ
吉藤オリィ
社長
引きこもりでもロボットの姿であれば人前で出られる
こんな感じでですね
学校
オリィ
吉藤オリィ
社長
入院していると学校に通えなかったりするんですけど
例えば入院をするために病院に入ると、入院内学校は確かにあるんですけど、
そうすると学校の制度というか 、義務教育のあれで元々の学校を辞めて転校扱いになっちゃう

そこに入ると、元々の学校から籍がなくなってしまう
オリィ
吉藤オリィ
社長
一時退院なんかをすると、その元々の学校に籍はない、病院にも行けないので、学校がないんですよね

…っていう風なことも起こったりするんですが、
そもそも私が行きたい場所って(自分の通った)元々の学校だし

そこで「やっぱり忘れられているんじゃないか」と思ってしまったんですけど、
「こういったロボット・ツールがあれば 、自分がそこに参加し続けることができたんじゃないか」という思いから作ったものですね
入院
<TOP 次へ>