ひろゆきと語る!理系学生が持つべき、グローバル視点とデジタルスキル

特別対談 SIT DIALOGUE第3弾のゲストは、実業家で著作家のひろゆきさん
時間的に動画には収めきれなかった部分も含めて、語られた内容を書き起こしました。

対談の全編が、ほぼノーカットです!

社会課題などに対しては本学や大勢と異なる意見や見解もありましたが、あえてそのまま掲載しています

話題の人から語られる、
理系学生が持つべきスキル、
情報化社会を生きるために必要なスキル、
教育コンテンツが溢れかえる中で大学が存在する意義――

ぜひ最後までご覧ください


おはようございまーす
(※注:現地は11時ですが、撮影直前に起きられたそう)

(一同笑い)

よろしくお願いします


おはようございます
本日はよろしくお願いします

芝浦工業大学で広報アドバイザーを務めていますマーケティングアナリストの原田で、本日はモデレーターをやらせていただいてます
では山田学長、自己紹介をお願いします

芝浦工業大学の学長を今年の4月から務めております
今日はお忙しい中対談企画に来ていただいて、ありがとうございます
いつもYouTubeで拝見しております

今日も朝、ひろゆきさんの「1%の努力」という本を読まれてきたらしいですよ


あぁ、それはそれは(笑)すみません(笑)


一応ひろゆきさんは、言う必要はないと思うんですけど、簡単に自己紹介をいただいてもよろしいでしょうか


はい、西村です
最近は一般的にはYouTuberととらえられているんですけど、一応システム屋さんをいろいろやってたりします
2ちゃんねるを作ったりニコニコ動画を作ったり、最近だと4chanという英語圏ではそれなりに大きい匿名掲示板サイトをやってたりして
最近はそのせいで、1月にアメリカ議会の乱入した人たちがいっぱいいたと思うんですけど、「あの人たち、うちのサイト使ったんじゃねーの?」っていうのでアメリカ議会の委員会から質問状がいっぱい来て答えなきゃいけない、みたいなそんな感じの生活をしています

日本でもアメリカでも追われた経験があるということですね(笑)
日本でもアメリカでも追われた経験が

はい(笑)
はい(笑)

私自身は機械工学科の先生をやっておりますが、こういう職になったのでなかなか授業もできないんですけど、後期に入って実は1つだけ授業を持っていまして。「自動車メカニズム」という授業を学生さんに雑談しているような感じの授業を持っています。

へー。自動車のメカニズムってちょうど今だいぶ変わりそうな時期に来てるじゃないですか。電気にするとか水素にするとか
今「こうだよ」って教えるって結構難易度が高い気がするんですけど

もう完全にレシプロからお話ししてます
この授業が今後役に立つかどうかは分からない、でも機械ってこんなに面白いんだっていうことを知ってよ」っていう感じで(笑)
車にうるさいオヤジっていますよね。そんな授業をしてます

内燃機関って一応2035年にヨーロッパとかカリフォルニアからなくなっちゃうじゃないですか。そうするとなかなか、聞く側も「どうせなくなるんでしょ」みたいになっちゃうとなんか、歴史の授業みたいになっちゃうのかなーって思ったんですけど(笑)


今日は主にテーマが3つありまして、まず「グローバル教育」「デジタル教育」「理工系の学生に求められるもの」に分けて話をさせていただきたいです
まずは「グローバル」ってお話でいきたいんですが、
ひろゆきさんは今もパリに住んでいらっしゃるし、そもそも2ちゃん立ち上げた時はアメリカの大学に留学していて、グローバルな人材でしたよね。その後も旅行で世界中ずっと回っていましたもんね

まぁそうですね。日本にいる間も3分の1は海外で生活していましたね
パリは5年前から住んでいます

もう結構長いこと住んでるんですね。5年になりますか
今一般的には日本の若者は海外離れと言われて久しくて、芝浦工大はかなりグローバル化に力を入れている理工系の大学なんですよね

そうですね。前学長の村上雅人先生が大学のグローバル化に大変力を入れていまして、2014年に文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援事業」に37大学のうちの1つとして採択されて、それをきっかけにこの7、8年に、短期の留学も含めてですけど留学する学生が10倍ぐらいに増えたんです

そんなに増えたんですか!? へー


派遣学生数(※注:こんなに増えました)

芝浦工大は留学を希望すれば、理工系の大学の中ではかなり行きやすい方なんですよね?


そうだと思います


でも一気に10倍に増えるってすごいですよね


2週間とかの短期のプログラムも含めてですけど
1500人くらい行ってます

え、すでに今の段階で!?


はい。1年で


え、生徒全員何人ですか?


大学院を入れるとおそらく9200人ぐらい(※注:9268人です 21年5月現在)
そのうちの1500人くらい行ってます

結構高いですね…20%弱くらい?


結構高いです。おかげさまで。
一度は経験しておこうよ」って、そういう声がけをしていますので。エンジニアリングの分野っていうのは、卒業すれば海外の人と一緒に開発したりだとか接点が増えてくるので、そういう経験を今しておかないと、今後やっていけないだろうとそういう風に勧めています

Z世代の若い子たちは海外離れなんて言われてますけど、学生たちに「なんで海外が必要か?」って聞かれたら、なんて答えますか?


海外離れの理由って、お金がないからな気がするんですけど
で、僕はアメリカに大学生の時に1年留学したんですけど、日本にめんどくさいことがあったときに日本に居る必要がないようにしたかったんですよね
僕はたまたま日本で生まれたんですけど、僕にとって住みやすい国が日本かどうかってまだ確認していなかったんですよ、日本にしか住んだことがなかったので
で、アメリカに住んでみてバイトしたりして金稼げるなと、別にアメリカでも全然食えるじゃん!っていうのがあったので、就職活動もせず日本で会社を作ったっていうのがあるんですけど、もし日本が難しければアメリカ行けばいいやっていうわりと気楽な考えになれたのは、選択肢として日本以外を持ってたというのがあるんじゃないかと思いますけど

留学が初めての海外だったんですね


外国語を話す人と生活するのが最初


北区からアメリカに行ったんですね(笑)
日本でもアメリカでも追われた経験が
 

はい、北区赤羽から(笑)
はい(笑)
 

だいぶコントラストがありそうですけど…


ずいぶん前から行きたいという風に考えられていたんですか?


特に考えてはいなくて、大学1年で入ったときに学校の廊下を歩いているときに「悟空ってマジ強えよな」って言ってるヤツ見て、
あ、こんな奴らと一緒にいたら俺アホになるって思ったんですよね

俺あほになるって(集中線あり)

(一同笑い)

漫画のキャラクターが強いかどうかをマジで語ってるって時点で…小学生、中学生ならいいんすよ。大学生がそれやってんのって、大丈夫かこいつらと思って(笑)
で、日本の大学って何にもしなくても卒業できるじゃないですか。こんな奴になって卒業するのちょっとイヤだってなって、大学に行く以上は英語くらい喋れるようになった方がいいかなと思って、英語喋るんだったら外国住んだほうが早いやってなってそれで留学しようと思いました

その後、英語だけじゃなくていろんな国に行くじゃないですか。今はフランスにいますよね。それはどんな経緯でそうなったんですか?


大学受験で英語はやったんですけどほとんど言葉をしゃべれない状態でアメリカに行って、でそれなりに暮らせるようになったので
どの国に行っても何とかなったので、基本どこ行っても何とかなるだろうっていうので。言葉通じなくても人は何とかなるって、そういう認識があったりしますね

理工系の学生も英語だけじゃなくて、そのメンタル面の部分も大切かもしれないですね


あとはトラブルが日本より確実に多いので、それを「あ〜トラブってんな」とニヤニヤしながら見てられるか、困っちゃうタイプのメンタルなのかっていうのはだいぶ違うなーと思うんですけど
最近だと携帯電話が1日止まったとかで大騒ぎしてるじゃないですか(笑)
他の国って携帯電話が止まるのが当たり前だし、電気止まるのも当たり前なので、日本人はそこらへんナイーブだなと思ってたりもします

確かに山手線が遅延すると暴動みたいになりかけますもんね、何分遅れたーとかで(笑)


電車とかバスなんて来ないのがザラなんで「来ないならどうしよっかな」というのが割と普通なんですけど


ほかにグローバルというテーマで何かありますか?


ひろゆきさんみたいに1年間というような長期の留学を希望する人はまだまだ少ないんですね。今後はそれが課題かな、とは思っています
あと、長い間留学しても日本に戻ってきて就職しますよね。現地の企業にそのまま勤めるっていうのは聞かないので、そういう意味では遅れているのかなという気がします
若い元気な子がみんな海外に行っちゃったら「ちょっとさみしいなぁ」という思いも一方でありますけど

でもそれは芝浦工業大学の学生が優秀で、日本で職業がすぐ見つかるからいるっていうだけで、優秀じゃない学生とかの場合は「海外で職が見つかるんだったらそっちの方がいいよね、日本きついよね」っていうのが今後増えてくるんじゃないかと思いますけど

うちは理工系のせいもあるのかもしれませんけど、あまりそういう風に目を向けていない感じはしますね、今のところ


理工系ということで就職率が高いから、ある意味で守られていますね


僕は短期留学より、長期、1年の留学をお勧めしますけどね。
短期の場合って結局は「お客さん」なので、何かする必要がないんですよね
与えられたものをこなすだけで終わりで、1年間普通の学生として過ごしてくださいって言われると、ほかの学生と同じ成績を取らなきゃいけないし、同じ生活をしなきゃいけないので、その国の中の「お客さん」として扱われなくなるんですよね。
なので、そういう形の方がよりその国とか文化とか人の生活っていうのになじめるんじゃないのかなって思うんですけど

できたらそういう風に勧めてみます!


確かに、
ハワイに留学して海だけ入ってきた
とか、
韓国行って韓流スターのライブ行きまくった
とか、
アメリカ行ってイチローの試合見てきた
とか、いろんな大学の学生から聞きますね(笑)

短期だといいトコしか見ないので
僕はアーカンソー州ってトコに行ったんですけど、冬とか服売ってないんですよね。基本的には南部なのでめちゃくちゃ暖かいので、雪が降る2、3日前までTシャツ、短パンなんですよ、みんな
で、年に1、2回だけめちゃくちゃ寒くなってみんなコートとか持ってないから、雪が降ってもTシャツとズボンで走り回ってるっていうそんな状況で(笑)
そういうのって住んでみないと見えないじゃないですか

そういうのも含めて文化とか人の考え方だったりするので、1年トータルで見たほうが人の生活ってわかるんじゃないかなーって気がするんですけど

今授業のカリキュラムで1年行っちゃうと(卒業が)遅れてしまう場合があるんですね。5年かかってしまう。そういうことがないようにカリキュラムを見直せればということで、4年、あるいは大学院であれば2年の間で行けるように柔軟なプログラムを考えているところです



次は「デジタル」っていうテーマなんですけど。
まぁひろゆきさんはデジタル庁の長官にこの前申し込んで、見事に落ちられたんですけど…(笑)
日本でもアメリカでも追われた経験が

長官に申し込んだわけじゃないです(笑)職員に申し込んで落ちたんです!
職員


でもネットニュースでは「長官じゃないか?」って話が載ってましたね(笑)ぜひやってもらいたかったです(笑)


デジタルと日本」というテーマでどうですか? ひろゆきさんが感じることは


   

今自治体とのデジタルトランスファーの仕事を半年くらいやってますけど、例外があったときにその例外をシステムから切り捨てないっていうのが日本の文化としてあって、システム化しようとするとどんどん複雑になっていくんですね
「お客様は神様」っていう信仰があって接客業でもすごいクレーマーにもちゃんと謝って対応するじゃないですか
その日本の文化をシステムでもそのままやろうとするので、仕様書もめっちゃ大変になって作る側も大変になって、メンテナンスも大変になって、結果として「これ使いづらいよね」ってなってあんまり使われない、みたいなことになりがちってことが分かったので、仮にデジタル庁が上手くいかなかったとしたら、それは日本人の求める水準の問題っていう日本文化に原因が行きつく気がするんですよね。エンジニア自体はレベルが高いので。

   

芝浦工大はどうですか?デジタルって


まぁ理系の学生なので一般的な学生よりはデジタルに対するスキルは高いです。情報関係の学科であれば確実にみなさんコードも書けるようになります。それ以外のところは入った研究室の研究によってそれが大事だとコードが書けるまでに行けますけど、全員というわけにはいかないですね。そんな状況です

理系の人は大体論理的な思考ができるので、そんなに困ることはないと思うんですよね、デジタルがらみの仕事が来た時に
でも文系の人って「システムがこうで、これしか動きません」っていった時に、じゃぁシステムに合わせようじゃなくて、そのシステムを作ったやつに文句を言って何とかしようみたいな発想になるじゃないですか。理系の場合ってその仕組みを理解して「あ、こういう仕組みなのね。わかったわかった、じゃぁいいや」ってなるので、そういう意味で理系の人の方がうまく社会を回せるんじゃないかって思っているんですけど」

そうですか、ありがとうございます(笑)


何か芝浦工大として、こういうデジタル教育をしていきたいとか、デジタルという観点でこういう学生さんになって欲しいというのがあったりするんですか?

学生さんに、というよりはあまりにも今の日本の情報化が遅れていることがずいぶん前から気になっていまして
何年か前に国際会議で海外に行ったんですけれど、アプリケーションを通じて行政サービスやあらゆるサービスにアクセスできて、その時に20年ぐらい日本って遅れているんじゃないかと思いました

それも地方分権を進めすぎちゃったせいで、ワクチンの予約システムとかも各市町村が作っちゃってるんですよね
国としては「ワクチン配布システムは作りました。でも個人の予約は市町村ごとにシステムを作ってください」ってので、市町村ごとにシステムを発注して、で整合性が取れなくてバタバタしてたりするんですけど。フランスは国が一括して作っちゃっているんですよね。
っていうので、細かいものをいっぱい作りがちなんですよね日本て
「これ使ってください」(ドーン)ってのに合わせれば良いのに、これをやるにはこのソフト、これをやるにはソフトって1つずつアプリとかを入れなきゃいけないっていうようなものを日本はやりがちだなーと思ってるんですけど

実際、ご存知かと思いますが、日本だと職域接種というのを行いました本学もいち早く行って、75%くらいは打ってくれた(2021.08.20 NEWS)んですが、その後の事務処理が「え、何やっているの?」っていう状況で驚きました
一人ひとり誰が打ったかというのをタブレットで登録させるシステムが、誰が打ったかコードが拾えないという状況にあって

バーコード読めないけどバーコードリーダーとバーコードついてる、みたいなやつですよね


はい(笑)で、職員にそういうのが得意な方がいて、
自分でそのコード読めるように改造してくれて使ってましたけど(笑)

え~~~~!?(笑)


あっはっは!(笑)芝浦工大はそういうとこ優秀ですね、さすが!(笑)


(※注:正確には、自治体によって接種券のバーコードの仕様が異なっていたため、これも自治体によってフォントが異なるOCRラインを表す数字を読み取れるデバイスを入手し、配布されたタブレットに接続してOCRラインを読み取りました)

マニアックな職員もいますので
そういう意味では助かってます(笑)(※注:事務職員です)

本業みたいなもんすからね(笑)※注:事務職員です
作る人に教える側ですもんね(笑)最初から大学に頼んどけよっていう

確かに