工大サミット連携PBL in 広島を実施しました

2025/09/26
  • 連携・貢献
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「令和7年度 工大サミット連携PBL」が広島県宮島で開催されました。
工大サミットは、日本の工科系大学が互いに連携しグローバルに活躍できる人材育成に取り組むことを目的に、芝浦工業大学を中心に2017年に設立されました。主な活動としては、工大サミット加盟大学の学長が一堂に会するシンポジウムの開催や、学生の学修に関するIRデータの分析を毎年行っています。
今回は、広島工業大学の主催で「令和7年度 工大サミット連携PBL」が広島県宮島で実施されました。本学からは2022年度の参加以来2回目の参加で、3名の学生が現地に赴き他大学の学生と混成グループを組んで宮島町家の保存・活用策を廿日市市役所職員らに提案しました。
 2022年度の参加レポートはこちら
No 項目 内容
1 開催日時 2025/9/2(火)~9/4(木) 2泊3日の合宿形式
2 開催場所 広島県廿日市市宮島町 及び 広島工業大学五日市キャンパス
3 参加学生数 総勢51名(1年生~4年生)
4 参加大学 工大サミット参加の9大学
芝浦工業大学、愛知工業大学、大阪工業大学、神奈川工科大学、東北工業大学、広島工業大学、福井工業大学、福岡工業大学、北海道科学大学
学生は、広島工業大学の授業科目「地域課題解決実習」に参加し、PBL(Project Based Learning:課題解決型学習)の一環として「宮島町屋の保存と活用」をテーマに解決策を提案しました。

舞台となった宮島(広島県廿日市市)は、世界文化遺産・厳島神社を有する観光地として知られる一方、江戸期から昭和初期に建てられた伝統的な木造建築「宮島町屋」の減少が課題となっています。今回の実習では、学生たちが現地調査を行い、町屋をめぐる現状と課題を整理したうえで、保存と活用の両立に向けた具体的な提案をまとめました。最終日には、その成果を廿日市市役所の職員に向けて発表し、地域課題の解決に向けた実践的な提案を共有しました。
 
芝浦工業大学からは、吉永千乃さん(システム理工学部数理科学科2年)、山崎航輝さん(工学部機械工学課程先進機械コース1年)、岡藤匡哉さん(工学部電気電子工学課程電気・ロボット工学コース1年)の3名が参加しました。宮島でのフィールドワークや地域住民・観光客へのインタビュー調査に加え、宿舎に戻ってからもグループごとに発表資料を作成するなど、課題解決に向けて真剣に取り組んだ3日間となりました。

参加学生の感想

吉永 千乃さん(システム理工学部数理科学科2年)
今回の工大サミット連携PBLでは、普段の大学生活では得られない多くの学びを体験することができました。特に、他大学の学生とチームを組み、異なる専門や考え方を持ち寄って議論を進めたことは、自分の視野を広げる大きなきっかけとなりました。地域住民や観光客の方々へのインタビューを通じて、課題解決には机上の話し合いだけでなく、地域の文化や人々の思いを実際に感じ取ることが不可欠であると実感しました。短期間ながら協働の難しさと達成感の大きさを味わうことができ、今後の学習や研究にも活かしていきたいです。宮島についても、参加前は「厳島神社」のイメージしかありませんでしたが、町家通りの風情ある街並みや豊かな自然など、多彩な魅力を発見できました。まだ知られていない魅力も多く存在していると感じており、今後さらに宮島の価値が高まっていくことを期待しています。

山崎 航輝さん(工学部機械工学課程先進機械コース1年)
今回の活動に参加し、自分の視野が大きく広がりました。他大学の学生と交流しながら宮島町屋の課題を見つけ、解決策を考える中で、町の活性化には多くの労力と工夫が必要であることを実感しました。これまでチームでスライドを作成し、役割を分担して発表する経験はほとんどなかったため、一つの課題に協力して取り組むことは新鮮で、大変学びが多いものでした。観光客や町屋に住む方々にインタビューを行った際は、最初こそ恥ずかしさがありましたが、次第に楽しさへと変わり、自分の殻を一つ破れたように感じました。今回得た経験を糧に、今後の大学生活でも積極的に挑戦していきたいです。

岡藤 匡哉さん(工学部電気電子工学課程電気・ロボット工学コース1年)
今回の活動では、初めて会う人たちと交流しながら一つの課題に取り組む経験を得ることができました。普段の大学生活では顔なじみと活動することが多いため、初対面の人と意見を出し合いながら限られた時間で進めていくことの難しさを強く感じました。しかし同時に、この力は実社会で求められる重要な能力であり、大きな学びにつながったと思います。また、この活動を通して「自分から動くこと」の大切さを実感しました。主体的に行動しなければ役割を果たせず、グループ内で存在感を発揮することもできません。今後は自ら一歩踏み出し、役割を見つけて責任を持って取り組む姿勢を意識していきたいと考えています。同様の機会があれば、今回の学びを活かし、さらに成長していきたいです。

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芝浦工業大学から参加した学生3名(左から山崎さん、岡藤さん、吉永さん)
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