SGU事業総括

 SGU事業 事後評価 「A」達成

芝浦工業大学は、文部科学省の「スーパーグローバル大学創成支援事業(2014–2023)」に採択され、2024年度の事後評価にて「A評価」を受けました。
この10年間、本学は学長が強いリーダーシップを発揮し、大学改革を迅速かつ適切に推進できるよう、人事権と予算権の一部を理事会より付託する学長付託型のガバナンス体制へと移行し、国際化を戦略的・継続的に推進してきました。
本ページでは、この体制の下で実現した数々の取り組みによる成果と、未来に向けたさらなる挑戦をご紹介します。

▼英語学位プログラムの設置:

 ・先進国際課程(Innovative Global Program)の設置

 2020年、工学部にすべての科目を英語で開講する課程、Innovative Global Program(通称IGP)を開設。
 └ 少人数制のオナーズプログラム(定員9名)
 └ 1年次からのラボ配属およびローテーション
 1年次から教員の研究室で専門分野を学ぶ、大学院教育に近い教育プログラム


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 ・海外留学を必修とするプログラムの構築 

└ 学部:システム理工学部における国際プログラムの開発(2017年~)
理工系大学・学部における日本初の留学必須プログラム。「休学せずに留学できる」制度を確立。システム理工学部の各学科・課程の中から、希望者を募り選抜します。

└ 大学院:国際理工学専攻の設置(2017年~)
国際理工学専攻は、英語を共通言語とし、多国籍な環境で学ぶ理工系の修士課程です。
グローバル課題の解決に貢献できる専門知識と実践力を備えた技術者・科学者の育成を目指します。

これらの海外留学を必須とするプログラムを構築したこともあり、約62.5%が休学せずに留学を行っています。

・ダブル・ディグリープログラムの実施

4大学とダブルディグリーを実施しています。
└ AGHクラクフ大学(ポーランド) → 修士課程・博士(後期)課程
└ ラクイラ大学(イタリア)→修士課程
└ 国民大学(韓国)→修士課程
└ カーン・ノルマンディー大学(フランス)→博士(後期)課程

▼外国籍教員数の伸長

2014年度の6名から、2023年度には47名まで増大しました。

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▼実践型技術教育の要となるグローバルPBLの全学展開

グローバルPBLとは、海外の協定校・企業・行政機関などと連携して実施する国際共同型の教育プログラムです。プログラムでは海外協定校の学生と混成チームを組み、英語で議論を重ねながら実社会の多様な課題に取り組みます。異なる文化・専門分野のメンバーと協働することで、グローバルな視野と実践的な課題解決能力を養うことができます。

■プログラム数の推移(2014年→2023年)

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■グローバルPBL派遣学生数の推移(2014年→2023年)  

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■派遣学生数と受入学生数の推移 

学生の派遣・外国人留学生の受入ともに本事業開始時と比較して劇的に人数を延ばしました。

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  ■学生の英語力伸長(CEFR B1到達率)

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■GTIコンソーシアムの創設および推進

GTIコンソーシアムは、産学官が連携し、異文化理解と実践力を備えた理工系人材を育成する国際的なプラットフォームです。
2015年に設立し、特に東南アジア諸国との協力を軸に、グローバル課題に対応できる人材の育成を進めています。
企業・行政・大学と合わせて200以上もの機関に加盟いただき、グローバルPBL等のプログラムで連携しています。

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主な取り組み 

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これからの国際化を支える、5つの重点施策。

10年にわたるスーパーグローバル大学創成支援事業の成果を踏まえ、芝浦工業大学は、今後も国際社会に貢献する理工系人材の育成を強力に推進してまいります。特に多文化共修を核とした教育の深化と、英語力・実践力・国際的な研究力の強化に重点を置きながら、次の10年を見据えた取り組みを展開していきます。
本学の教育の理念である「世界に学び、社会に貢献する人材の育成」を体現するために、今後、注力していく5つの重点施策をご紹介します。

1.多文化共修(国際)の推進
2.日本人学生の中長期(31日以上)の海外派遣の促進
3.優秀な外国人留学生の受入拡充と、日本での就職支援の強化
4.日本人学生の英語力向上(CEFR B2、TOEIC 785点以上)
5.国際共同研究の推進による研究力強化

これらの重点施策をもとに、国際的視野と実践力を兼ね備えた人材を育成する教育機関として、国内外の学生から選ばれる大学を目指し、成長を続けてまいります。