認知言語学・言語データ分析研究室
Cognitive Linguistics & Quantitative Text Analysis Laboratory
人のこころの動きを言語データで明らかにする
言語学は、ある言語に見られる特性を抽出し,それをモデル化する学問です。言語は人と共に存在しますから、時代の変化や共同体間でその特性も変わります。 しかし、話者を一人一人捕まえて調査することはできませんので (時代が違えば尚更無理でしょう!),コーパスと呼ばれる言語の集合体 (=標本) を分析することで,母集団の傾向を明らかにします。本研究室では、異なる年代・コミュニティ間で使用されることばの比較,または異なる言語間の比較,または同じ言語の歴史的な変化の比較などをし,これを定性的・定量的に分析しています. 本研究室では,プログラミングやアンケートを活用してコーパスを作成します.そして,それらを自然言語処理の知見を用いて機械処理し,出てきた数値を統計分析して計量します. ただし,分析の過程では言語学 (例:カテゴリー化,修飾・係り結び関係) や認知科学 (例:人の言語処理の仕方) の研究成果も必要になるので,文理を融合させた分析方法を採用します.したがいまして,本研究室は,文系方面から,理系方面からのいずれの視点からでもアプローチ可能な研究を行うことが可能です.
学べる分野
- 認知言語学
- 計量テキスト分析 (テキストマイニング)
- 言語統計
- 教育工学
社会のために
● ことばを観察して「人」とは何かを明らかにし,また,言語を通じて世界の多様性へ理解を深めます。 ● 人の心理状態やそれを表すことばを計量することで,より良い教育の提供を試みます。
研究テーマ
- 色彩語の歴史的な意味変化
- 計量テキスト分析を活用した学習者心理の解明
- 英語学習へ向かう心理状態を測定する尺度の構築
- 英語習熟度に応じた心理的諸要因の因果モデル構築
研究室クローズアップ
・分野:理系 (定量) と文系 (定性) の融合分野です.
・研究室の学生の研究テーマ:計量テキスト分析を用いたオタク用語研究,TWITTER APIを用いた人工知能に対する人々の不安の所在の解明,等.
・卒研ゼミ:豊洲キャンパスで実施しています.計量テキスト分析に関する教材や論文を輪読しています.
※本学大学院 (修士課程・博士課程) にて当方から指導を望まれる方へ:事前にご相談ください.