網元 佑華 さん、堤 竜輝 さんが2022年度wallstat優秀卒業論文・修士論文賞にてそれぞれ最優秀賞、優秀賞を受賞

【研究目的】
建物内に剛強な柱（ロッキング柱）を単独あるいは複数挿入することで、地震時の層間変形を均質化して建物全体の耐震性能を向上させる手法があります。本研究では木造建物に本手法を適用した場合の有効性について、建物倒壊までシミュレーション可能な倒壊解析により検証することを目的としています。

【研究内容】
網元さんの研究では層崩壊を起こし易い低層木造住宅を対象に、本手法を適用することによる安全性向上の効果について多面的に検討を行いました。堤さんの研究では、近年注目されている中層木造建物を対象に、本手法を適用した場合の実現可能性について検証しています。

【今後の展望】
2011年東日本大震災、2016年熊本地震など、日本ではおよそ数年～10年おきに大地震に見舞われ、これら大地震の度に特に木造住宅が大きな被害を受けてきました。本手法の有効性が確認できれば、木造建物の安全性向上が期待できるばかりでなく、脱炭素の面から近年注目されている中高層木造の実現可能性が拡がります。