野村 祐太さんが第34回日本トレーニング科学会大会にて奨励賞を受賞

【研究目的】
本研究では、高齢者を対象に、自身の体重を用いた自宅で実施可能な簡便なトレーニングにより、膝関節を伸ばすパワー及びそのパワーを産み出す筋細胞の量が増加するか検討しました。

【研究内容】
本研究では、32名の高齢者を、膝関節を伸ばす動作及び椅子からの起立動作の2種類を、1）素早く、あるいは、2）ゆっくり実施するトレーニング群（各11名）、3）トレーニングを実施しない対照群（10名）の3群に分けました。介入期間は8週間としました。その結果、素早い動作でのトレーニング群では、膝関節を伸ばすパワー・筋細胞量の両者が増加し、ゆっくりした動作でのトレーニング群では、当該パワーのみ向上することが確認できました。

【今後の展望】
分析項目を増やすことで、今回採用したトレーニングが、どのようなメカニズムで素早くパワー・力を発揮する能力を向上させるのか解明し、実際に多くの高齢者の方々に当該トレーニングを実施していただいて、QOL向上の一助になればと考えています。