【取材レポート】サイバーエージェントと共同研究を進めるシェルフサイネージで推薦するエージェントシステム「TagBeans」をCEATEC2024にて展示しました
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10月15日から10月18日まで幕張メッセで開催された「CEATEC2024」にて、株式会社サイバーエージェントと大野元さん(理工学研究科電気電子情報工学専攻1年・メディア体験デザイン研究室(担当:益子宗教授))が共同研究中のシェルフサイネージで推薦するエージェントシステム「TagBeans」が展示されました。CEATEC2024は800を超える展示、4日間で計11万人以上が来場した、日本国内最大級の「デジタルイノベーションの総合展」です。大野さんは「TagBeans」の展示に伴い、株式会社サイバーエージェントのブースにて、展示の説明員としても参加しました。
学生インタビュー
ーー「TagBeans」開発の経緯を教えてください。
サイバーエージェントさんとの共同研究は、益子先生のつながりで2024年4月に始まりました(※1)。学部時代からサイバーエージェントさんに憧れを抱いていたことを知っていた益子先生の「やってみる?」というお誘いで共同研究に参画することなりました。「TagBeans」のアイデアは話し合いの中で生まれました。従来からエージェントを使った推薦システムの研究は行われてきましたが、益子先生からシェルフサイネージ(※2)を使ったら面白いことができるのではないかという提案があり、2つを併せてシェルフサイネージにエージェントを映すことで推薦効果があるのではないかと考えました。
※1 2024年4月より、益子研究室と株式会社サイバーエージェントの「AI Lab」は、小売業界におけるテクノロジーを活用した顧客体験の向上といち早い社会実装を目指し、共同研究および実証実験を開始。
※2 店舗の商品棚に設置して商品情報を発信するデジタルサイネージ
ーー共同研究開発では具体的にどのようなことを行っているか教えてください。
2024年4月から始まり、まずは興味のあることや研究・論文を調べるところから始まりました。シェルフサイネージにエージェントを表示して移動させて商品推薦を行うというアイデアが固まってからは、基礎的な実験などを行い、学術会議での論文発表を行いました。また、CEATECに向けて、プロトタイプの作成を行いながら、頻繁にフィードバックを受け、修正を加えることの繰り返しをしながら研究を進めました。毎回のミーティングでの進捗報告で成果を求められ、スピード感を持って研究を進める必要性を感じています。
ーー共同研究の感想や印象に残っているエピソードを教えてください。
もともと憧れている企業だったので、共同研究の機会を頂けて有難く思います。話を聞いたときから、やる気があり、熱意を持って研究に取り組んでいたので、このように研究成果を形にして世の中に発信できることが嬉しいです。印象に残っているのは、サイバーエージェントの方と一緒に北海道の学会(EC2024)に参加して、デモ発表において受賞できたことです。EC2024に合わせ、デモの作成を行い、評価されたことがとても嬉しく印象に残っています。
ーー共同研究を経て、得た学びを教えてください。
気になったものをとりあえず実装する行動力を得ることができたと考えています。最初、マネキンを動かしたらお客様の視線を誘導できるのではないかという話が出たのですが、そのときは実際に動くマネキンを見てみたいとなり、100均で買ったマネキンにモーターを取り付け、顔を動かすプロトタイプをその日のうちに作成したりもしました。一度気になったことを想像で終わらせるのではなく、一回作って確認してみる行動力が身についたと思います。
ーーこの経験を通して、現在キャリアについてどのように考えていますか。
共同研究・展示会を通して自分の作成したものを多くの人に見てもらい、評価されることはとても嬉しく感じたので、これからのキャリアでも、自分の制作したシステム、サービスを多くの人に使ってもらえる仕事につけたらいいなと思います。
ーーCEATECに参加しての感想を教えてください。
こうした展示会に出るのは初めてで緊張していましたが、実際に展示を行ってみると、ブースに立ち止まってくださる方から「発想がいいね」「確かに視線が惹きつけられる」などとコメントをいただくことができ、とても楽しいです。展示を通じて共感やフィードバックを得られ、とても有意義な学びができていると感じています。
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