桑原央明准教授が愛知県経済産業局「第20回わかしゃち奨励賞」にて優秀賞を受賞

2026/01/16
  • システム理工学部
  • 機械制御システム学科
  

受賞者
桑原 央明准教授(システム理工学部)

賞名

愛知県経済産業局「第20回わかしゃち奨励賞」優秀賞(応用研究部門)

発表題目
把持と同時に内部特性を把握するInSIGHTGrip
kuwahara
研究内容

物体を把持したまま内部品質まで推定できる新しいロボットハンド「InSIGHT Grip」を開発しています。本技術は、把持動作と同時に微小な振動を与え、その応答を解析することで、果実の熟度や工業部品の内部欠陥など、外から見えない性質を非破壊で推定します。高価な力覚センサやX線装置を用いず、小型・低コストで現場に導入できる点が特長で、農業・製造・医療分野での活用が期待されています。


研究目的

本研究の目的は、「つかむ」動作そのものを高機能な計測行為へと進化させ、表面と内部の力学特性を同時に推定できる新しい非破壊評価技術を確立することです。 従来は、外観検査やX線、超音波などの専用装置に頼る必要があり、工程内での迅速な内部評価は困難でした。InSIGHT Gripでは、把持中の振動応答を解析し、構造全体の硬さと表層の影響を分離して推定することで、果実の熟度、木材や部品の内部欠陥、生体組織の硬さなどを一つのハンドで評価することを目指しています。

今後の展望
将来的には、「つかんだ瞬間に品質がわかる」ロボットハンドとして、農業の選果・出荷、製造業の品質検査、インフラ点検、さらには医療・バイオ分野での低侵襲診断などへの応用が期待されます。例えば、果実を傷つけずに熟度を選別したり、部品を分解せずに内部欠陥を検出したりすることが可能になります。 今後の課題は、形状や材質の異なる多様な対象物に対して推定精度と処理速度を両立させること、ロボットシステムや生産ラインへの統合を進めることです。これらを克服することで、InSIGHT Gripを産業横断的な品質評価の新しい標準技術へと発展させていくことを目指しています。