椛山健二教授が「軍艦島」に残存する歴史的建造物の保全に向け、現地調査を実施し、構造性能評価に取り組む

椛山健二教授(建築学部)の所属する研究グループは、世界文化遺産の構成資産である長崎県・端島(通称:軍艦島)に残るRC造建築物を対象に、建物の劣化状況や構造性能を評価する研究成果を、日本建築学会大会で発表しました。

             

研究グループでは、軍艦島の象徴的な建築物である3号棟と、島内最大規模の集合住宅である65号棟を対象に調査を実施しました。

現地で建物の劣化状況を調査するとともに、構造性能や耐震性能を評価し、建物ごとの劣化の特徴や残存性能を明らかにしました。 

             

3号棟では、2015年から2024年までの調査結果をもとに、柱や梁などの構造部材の劣化状況を分析するとともに、建物に残る構造性能を評価しました。

その結果、建物内でも部材や位置によって劣化の進行に差があることや、補修・補強を検討するうえで留意すべき箇所が明らかとなりました。

一方、65号棟では、現地調査による構造性能や耐震性能の評価に加え、飛来塩分やコンクリート内部の塩分量を分析し、マルコフ連鎖モデルを用いて将来の劣化予測を実施しました。

その結果、棟や階によって劣化の進行状況が異なることや、適切な時期に補修を行うことで建物の長寿命化につながる可能性が示されました。

             

 今後はAIを活用した劣化予測手法を検討しています。

             

本研究は、軍艦島に残る歴史的建造物の現状を科学的に把握し、効果的な維持・保全に向けた基礎資料となることが期待されます。

さらに、歴史的・文化的価値を有する建築物の保全や既存建築物の適切な維持・活用に資する研究として、持続可能な社会の実現につながることが期待されます。

軍艦島(長崎市端島)地図

sdgs1

参加メンバー
69号棟(病院)

member

 

 

  

3号棟(幹部用社宅)

no3

65号棟(鉱員住宅)

no65

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