環境システム学科の「環境システム応用演習」最終報告会が開催 〜地域の協力を得て課題を解決する実践的なプランを提案〜

2023/01/23
  • 学び
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2017年度より新設された「環境システム応用演習A/B」(環境システム学科、3年後期)は、建築・都市・環境と社会科学が一体となった学科独自の教育・研究内容を関連付け、実践的、体験的に学修する演習科目です。首都圏の各地区(2022年度は9地区)を対象テーマに、3年前期までに修得した手法を総合的に援用して、調査・分析から企画提案、建築・都市・環境設計を行います。
 
1月16日、この授業のチーム最終発表講評会が開催されました。
学生たちはこれまで何度も対象地に赴き視察をして、地域の方々とのヒアリングやワークショップを行いながら課題を抽出し、解決するアイデアを考えました。

<対象地域>
  • 東京都墨田区曳舟地区
  • 埼玉県熊谷市中心部
  • 埼玉県さいたま市見沼区宮ヶ谷塔4丁目、2丁目(道の駅計画検討地周辺)
  • 埼玉県さいたま市浦和駅西口周辺
  • 埼玉県川越市新宿町5丁目地区
  • 栃木県那須郡那須町黒田原地区
  • 埼玉県さいたま市岩槻区岩槻駅南口周辺
  • 埼玉県さいたま市中央区役所周辺
  • 千葉県香取市佐原地区

各チームからは、少子高齢化、安全性、健康、環境などの課題に対して、「子どもと一緒に育つまち」「歩けるまちづくり」「健康なまち」など、さまざまな切り口で解決コンセプトが提示されました。そして建築、都市、コミュニケーション、イベント、環境、バリアフリーなどハードからソフトまでさまざまな観点からの計画、設計提案が行われました。

発表会には、当該地域のまちづくり担当者や関連団体、事業所の皆様も参加。学生ならではの斬新な視点に、地域関係者からも「刺激のある提案だった」「新しいアイデアを得られた」「大変参考になった」とのコメントが寄せられました。
その一方で、提案事業に対するコストや採算性、効果、実現可能性などについて鋭い意見や指摘もあり、実際にまちづくりや事業運営に携わる方々がどのように考えるかに触れる、大変実践的な機会となりました。

アイデアとデータを織り交ぜながら、まちをとりまく人、モノ、コトのあらゆる要素を有機的に連携させて一つの計画にまとめていく“システム思考”という考え方。これをもとにしてまちづくりの提案を行うという、環境システム学科ならではの取り組みとなりました。

今回のチーム提案内容について、学生たちは今後それぞれブラッシュアップして個人最終成果品を制作するとともに、成果を地域関係者にも発表の予定です。その経験を活かし、4年次ではさらに発展的な卒業研究につなげていきます。
澤田先生
システム理工学部長 澤田 英行教授からの総評

本授業に関係される地域の皆様、ありがとうございます。
この授業は、実際の地域に出て、地域が抱える問題に気づいて課題を抽出し、具体策をデザインするという授業です。
その地域の中に入り込み、主体的になり、そして外部の情報を持って客観的にみるという、両方の観点が大事になります。
該当地域に惚れ込み、「これが絶対必要なんだ」という強い想いを掲げないといけない。
学生の皆さんが将来リアルなビジネスをする時に、地域の関係者の中へ入ることになる。そこで、外からビジネスに関わり幾ばくかの収益を上げるのではなく、その地域と一緒になって、そして地域の人が持たない知見や情報・方法論を持ち込んで問題を解決してほしい。その二つの視点をバランスさせてほしい。
今回の学習をもっと深めて、来年の総合研究にどっぷりと浸かってください。
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チーム2_さいたま市
チーム6_浦和
チーム8_熊谷
チーム8_熊谷2