授業で学生発案の洗濯用品が商品化

2020/12/16
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自身の家事経験をリビングのQOL向上デザインへ

芝浦工業大学(東京都港区/学長 村上雅人)デザイン工学部4年橋田研究室片桐昂樹さんがデザイン・開発した「洗濯物たたみボード」が、アッシュコンセプト株式会社(東京都台東区/代表取締役 名児耶 秀美)により商品化されました。2020年9月より株式会社千趣会(大阪市北区/代表取締役社長 梶原 健司)のECサイト「ベルメゾンネットのECサイト「ベルメゾンネット」http://www.bellemaison.jp/で販売されています。

ポイント

  • 学生自身の経験を元に、授業課題「リビングのQoLを向上する製品」を考案
  • 紐の緩み・張りによって、取り込む時は箱として、畳むときはボードとして、畳み終わればまた箱として変形が可能
デザインした片桐昴樹さんデザインした片桐昂樹さん(デザイン工学部4年)

商品イメージ商品イメージ(千趣会提供)
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【芝浦工業大学ニュース】学生が授業で発案した洗濯用品が商品化.pdf

開発の背景――授業の課題に自身の経験からアプローチ

本製品は、片桐さんが履修した授業の課題で発案したもの。授業は2018年の前期に開講されたデザイン工学部2年生の演習科目「プロダクトデザイン演習1」。課題は「リビングのQOL(生活の質)向上」でした。片桐さんは毎日自宅で洗濯物を畳む際、取り込んだ洗濯物を床に広げて畳むことに不衛生さを感じており、取り込む際にはボックスになり、畳む際にはボードとして広げられるデザインを考えました。

指導した橋田規子デザイン工学部教授が、紐(開発時は取っ手)を引くだけで箱になるという「誰にでも分かりやすく誰も制作してこなかった」新規性と独自性に着目。片桐さんに商品化の提案を打診し、橋田教授が仕事で関わりのあるデザインコンサルティング会社のアッシュコンセプトに相談したことから、開発が始まりました。

課外で商品化に向けて試行錯誤

当初はファスナーやマグネットを取り付けるなど、箱になる工夫を施していました。しかしコスト面を勘案して紐だけで箱になるよう変更。紐の素材を摩擦面から検討するなどしましたが、最終的に側面の形状を台形に変更。これによって内側で側面を支え合う構造となり、ボードから箱へと変化する機能を実現しました。

商品化に向けてはモックアップ(模型)を制作しアッシュコンセプトに提示。新たな洗濯用品の販売を検討していた同社から「箱として自立するように」などの要望が寄せられ、それらを元に修正を繰り返しました。

片桐さんは、課題に取り組んだ当初は商品化を目指すことは念頭にありませんでしたが、商品化の打診をもらえたことは意外だったとのこと。また、自身の経験や就職活動の際に活用できると判断して頑張ったとのことです。

アッシュコンセプトは商品化提案時の印象を、「片桐さんが試作を繰り返し、家族への思いも織り混ざった明確なデザインコンセプトで、大変印象的だった」と話します。そして片桐さんの資料を元に、千趣会へ提案。そこから両社の定期的なミーティングを経て、アッシュコンセプトがデザインの細部を調整しては、片桐さんと橋田教授に確認をして製品化。千趣会側が製造元と調整の上、強度試験などを行い発売に至りました。



商品イメージ (5)

これまで多くの学生のデザインが商品化

芝浦工業大学ではこれまで、優れた技術を持つ近隣の企業や工房とコラボレーションを行っています。学生がデザインした製品の数々が商品化されています。

例:
  • 二つに折り曲げた形状で省スペース化したティッシュケース「Folio」、
  • 伝統工芸職人とコラボレーションしたお猪口「豊洲キャンパス江戸切子」、
  • キツツキの形や音を模したドアノッカー「キツツキ」など
(全て橋田教授指導)

芝浦工業大学デザイン工学部は、工学の知識や技術をバッググラウンドとしてさまざまなモノやサービスを生み出す人材を育成しています。
豊洲キャンパス江戸切子江戸切子
ドアノッカー キツツキキツツキ

商品詳細

商品名】洗濯物たたみボード【一瞬でボックスからボードに変わる】
販売ブランド】kusu kusu works
サイズ(幅×奥行き×高さ)】収納時:約35×41×5cm、展開時:約97×97×0.5cm、ボックス時:約38.5×38.5×30cm
価格】¥3,300- (税込)
販売先
https://www.bellemaison.jp/ep/srvlt/EPFB00/EPFB0005/dProdDtlShow?BELN_SHOP_KBN=100&KAT_BTGO=F49465_222_2020_D&SHNCRTTKKRO_KBN=0H&KIKK_HBN_HYJ_KBN=t

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