伊代田 岳史 教授が社団法人 セメント協会でセメント協会論文賞を受賞

2020/12/11
  • 土木工学科
【受賞者】
伊代田 岳史教授(先進国際課程 土木工学科)

【学会・大会名】
社団法人 セメント協会

【賞名】
セメント協会論文賞

【発表題目】
セメント硬化体の炭酸化機構の解明―自然環境と促進環境の違い―
本文 伊代田 岳史教授
【研究目的】
鉄筋コンクリートの劣化の要因の一つに中性化があります。
これは、強アルカリであるコンクリートが外部からのCO2によりpHが下がり中性化することで、鉄筋腐食を引き起こす可能性がある劣化のことです。
実際の環境では進行には50年程度かかるために、実験室では促進試験を実施しています。
しかしながら、セメント種類によっては促進と自然環境ではその速度が異なることが報告されていることから、メカニズムの観点から検討が必要不可欠でした。

【研究内容】
炭酸化するメカニズムが自然と促進で異なることが推測されることから、ここでは、化学的なアプローチによりメカニズムを解明して提案したものです。
CO2濃度の相違により、炭酸化する水和物が異なることを実験的に確認し、その進行についてモデルを構築しました。

【今後の展望】
一般的に構造物を建設するために注意する中性化について、促進環境で材料判定をすることが正しいかを判断する一助となると考えます。
これにより、中性化の照査が本当に必要かなども議論に値します。
一方で、今後はCO2の浸透は空隙構造とその飽和度にも影響を受けることから物理的なアプローチも必要となります。
また、研究の進め方としてセメント化学(材料)の権威の先生と土木のコラボレーションが実現したことも、今後の研究方針に大きく寄与すると考えています。

土木工学科

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