オンライン面接では分からない学生の適職タイプを、二択の質問で診断

2020/09/17
  • 研究
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「暗黙知を可視化する」研究成果を、就活支援サービスに応用

芝浦工業大学(東京都港区/学長 村上雅人)デザイン工学科の蘆澤雄亮准教授は、アイハーツ株式会社(東京都武蔵野市/代表取締役 野田憲史)と共同で開発した就職活動用のポートフォリオ作成ツール「ハローナビ就活・適職診断」に、二択の質問に回答していくと15種類の適職タイプが分かる簡易診断機能を開発し公開しました。
コロナ禍において、オンライン面接だけでは採用応募者を詳しく知ることができないという課題も聞かれる中、この診断結果も併せて活用することで、募集企業と応募者のマッチングを支援することが可能になります。
15タイプw840▲回答の特性に応じた、15種類の診断タイプ

ポイント

  • 会員登録無しで、誰でも無料で診断可能。iOS用アプリもリリース
  • 50問の設問の回答から、営業タイプ、クリエイティブタイプなど15種類の適職タイプを診断
  • 「学生観察の暗黙知」をシステム化してその評価を可視化することで、学生の潜在能力を測定する知見を見いだす

【芝浦工業大学ニュース】オンライン面接では分からない学生の適職タイプを、二択の質問で診断.pdf

システムの概要

回答ごとに点数が割り振られた「事務タイプ」「クリエイティブタイプ」「営業タイプ」「教育タイプ」「管理タイプ」「技術タイプ」の6つのタイプの合計点から、1位・2位になった15通りの組み合わせによる特性を、「ハッとひらめく」企画プランナータイプ、「ひとつひとつ積み上げる」コツコツ研究者タイプなどと定義。
それぞれの選択肢は、回答者が「こう答えた方がよいだろう」と判断して回答が歪められる「社会的望ましさ」のバイアスを考慮した、どちらも正解とは言えない内容になっています(例:何かイベントを企画する時 A 全体進行を考える方が得意だ/B 誰かを勧誘する方が得意だ、あなたはどちらかというとA データを分析する方が好きだ/B 新しいアイデアを考える方が好きだ、など)。
設問と選択肢の設定にあたっては、大学教員や企業の教育担当者、ティーチング・アシスタント経験のある学生など様々な教育現場を経験した人たちから、「人材をどのように観察・判断しているか」「いかなる質問であればその人となりを判断できるか」をヒアリングし、ディスカッション。その集合知にもとづき設計を行っています。
診断されたタイプをもとに、利用者はアイハーツ社が運営する新卒向け就職活動支援サービス「ハローナビ」と連携したエージェントサービスを利用することができます。

Web版
iOSアプリ

今後の展開

蘆澤准教授は「デザインのノウハウを見える化」することを研究テーマとしており、このシステムでは「学生観察の暗黙知」をシステム化し、その評価を可視化することで、学生の適性発見を容易にすることを目的にしています。
今後はアイハーツ社のサービスとして提供しているシステムの共同開発を通じて、学生の潜在能力を測定するための知見を見いだし、学生の就職活動に貢献できる研究・システム開発を進めていきます。

ハローナビ就活・適職診断「可能性診断・ポートフォリオ作成ツール」について

学生のこれまでの履歴や性格的傾向から強みと弱みを問診した上で、就職活動用のポートフォリオを作成できるシステムで、アイハーツ社が運営する新卒向け就職活動支援サービス「ハローナビ」において提供しているものです。これは、学生の「潜在的に持ちうる長所・短所」を明らかにし、その長所に基づいて適職を発見・紹介することを目的とするものです。
https://shindan.haloonavi.com/lp

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