インドネシアトップクラスの高校とSITを結んだ国際公開講座「Welcome to the High-Pressure World」を開催しました

2021/03/02
  • お知らせ

2021年2月27日、芝浦工業大学(SIT)の教授や学生と物理を学ぶ1日プログラムを行いました。このイベントは、SITとインドネシアトップクラスの高校(SMA NEGERI 1 SIDOARJO)のコラボイベントです。このプログラムは、山本文子教授が2019年の研究アウトリーチ活動(超高圧科学)を踏まえて企画したものです。


開催日時・詳細
日時2021年2月27日(土)現地時間9:00-14:00 (日本時間11:00-16:00)
タイトルWelcome to the High-Pressure World –Liquid dry-ice, Hot ice, and Artificial diamond– 
スタッフ責任者(山本)SIT教員3名(石井、イザベラ、ディタ)SIT学生院生4名
対象者SMA NEGERI 1 SIDOARJO _校長含む教員5名、生徒高校3年科学コース20名
形態オンライン(Zoom)、講義、オンライン実験、グループディスカッションなど




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図1. 山本教授は、物質と圧力の3つの状態について講義を行った。

グループディスカッション

山本文子先生による「圧力と物質の3つの状態」、「様々な高圧氷」、「天然と人工のダイヤモンド」の3つの講義が行われました。
各講義の後には、山本ラボの学士課程の学生と修士課程の学生(それぞれ古井さんと佐藤さん)によるライブ実験や、実験道具を使った演習が行われました。その後、生徒は5つのグループ(A~E)に分かれ、各ルームに移動してグループディスカッションを行いました。
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図2. 大気圧よりも高圧力でクランプされたチューブの両端にCO2の液体が入っている様子。

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図3. Cグループ代表からの「圧力と物質の3つの状態」についての発表。


実験の様子

第2回目の実験「室温での水の結晶化」が行われました。山本教授は、カメラに接続された加圧装置(1GPaまで)を用いて実験の様子を紹介しました。加圧下で水の結晶が成長していく過程を見ることができました。その後、2回目のグループディスカッションが行われ、代表の生徒からの発表もありました。


また、第2回目の講義が行われ、実験2の内容が説明され、参加者は皆、常温で氷の単結晶になることについて真剣に考えていました。それは、圧力変動で得られた小さな氷の一片に、1GPaまでの高圧をかけたからです。
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図4. 山本教授が実験2のサンプル設定を説明し(左)、にぎやかに「常温での水の結晶化」という実験を行った(右)。



まとめ

山本教授による午前中の講義の概要説明と、山本研究室メンバーによる研究室見学が行われました。SITテクノプラザ(X線電力回折装置)と山本研究室(高圧合成装置、50Kまで冷却可能なクライオスタットを備えた物性測定装置、2Kまで冷却可能なクライオスタットを備えたSQUID磁気物性測定装置)に設置されている先進的な実験装置を紹介していただきました。

最後に、15時50分に閉会式が行われ、修了証が授与されました。また、全校生徒に出席証明書が授与され、一人の生徒がが最優秀生徒プレゼンターとして表彰されました。参加した生徒は笑顔が多く楽しんでいる様子でした。本学では、海外の高校と連携した同様なプログラムを実施して参ります。
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図5. 参加者全員の記念撮影会。

お問い合わせ


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