インラインスケート世界選手権 in イタリア 参戦レポート
- 人
- 在学生
鶴谷勇人さん(機械工学科2年)がインラインのスピードスケートで日本代表として選抜され、8月26日から9月3日までイタリアで開催された世界選手権に参戦してきました。競技を始めたきっかけから、今大会での経験をインタビューしました。今後も続く、鶴谷さんの挑戦を応援よろしくお願いします。


競技を始めたきっかけは?
姉が使わなくなったインラインスケート靴を履いて遊んでいて、それが楽しかったのがきっかけです。小学2年生でたまたま大会に出場したことで、競技としてやってみたいと思いクラブチームに入りました。チームの先輩方が日本代表として活躍するところを、小さいころから見てきて尊敬すると共に、自分もそのように活躍したいと思ったこと。そして、長く一緒に練習してきたチームメイトや全国の仲間と共に切磋琢磨することが楽しく、ここまで続けてこられました。
日本代表に選ばれるには、多くの練習や超えるべき基準があったのではないでしょうか?
まずは、小学6年生で全国大会の小学生の部で、優勝することができました。高校2年生ではジュニアAクラスで優勝し、JOCジュニアオリンピックカップを受賞でき、アジア競技大会の代表にも内定しました。しかし、新型コロナウイルスの影響で、残念ながら大会実施が中止となってしまいました。今回代表に選ばれた経緯は、今年の3月と5月に実施された全日本選手権で代表選考会への基準タイムを満たし、その後の代表選考会にて派遣標準記録を切ることができて得たものです。全日本選手権は複数人でのレースですが、選考会では一人ずつ滑ったタイムで評価されるため、集団で滑る通常の練習以外に、一人だけでもタイムを維持できるように普段とは違う練習をして対策しました。
今回の世界選手権の戦績や海外での参加での経験を教えてください
[リンク種目]
500m 38位
1000m 39位
10000mエルミネーションレース 46位
10000mポイント、エルミネーションレース 42位
[ロード種目]
10000mポイントレース 41位
15000mポイント、エルミネーションレース(予選敗退 順位記録なし)
42キロマラソン 87位
世界選手権がイタリアで開催されたため、初めてヨーロッパを体験しました。街並みを見るだけで日本と違う空気を感じ、文化の違いなども感じることができ、食事もおいしく頂くことができました。また、レース前の練習ではずっと画面で見ていた世界の名選手と一緒に滑ることができ、後ろについて、その滑りを学ぶことができたのも大きな経験となりました。レースでは、速い選手が何人もいて誰が勝つかわからない展開は日本では見られないため、世界一が決まる瞬間を目の前で見られて興奮しました。見るだけでなく、レース後は海外の人と英語で交流し、Tシャツやユニフォームを交換。ホテルでは他国の代表選手と一緒にトランプをしてコミュニケーションを取ることで楽しむことができました。しかし成績全体としては、目標だった決勝レース進出ができず実力が全く通じないことが辛かったです。海外と日本のリンクは少し違っていて、短期間では上手く慣れることが出来ないことも要因でした。また、日本の大会とはレベルが全く違い、ダッシュした時のスピードや位置取りなどの経験の差も大きく、自分の実力を発揮することすら出来ませんでした。初めての日本代表ということもあり、そのプレッシャーも大きく感じました。
得られた良い経験と苦い経験があったようですが、今後に生かせそうですね
海外のトップ選手との1番の差は、スタートとダッシュの時の加速スピードだと感じました。また、大人数でのレースでの位置取りや立ち回り方も練習しなければいけないと思いましたね。
今後の抱負は?
次の世界選手権では、順位で10番台にはいれるようにすることです。そのために、1周200mリンクで15秒台(現在は16秒台)を出せるようにすることです。また、日本記録の更新も目標に頑張っていこうと思います。



