髙橋 浩輝 さんが日本金属学会、日本鉄鋼協会で第31回日本金属学会・日本鉄鋼協会奨学賞を受賞

2023/03/30
  • 材料工学科

【受賞者】
髙橋 浩輝 さん(材料工学科4年)

【指導教員】
芹澤 愛 教授(材料工学科)

【学会名】
日本金属学会
日本鉄鋼協会

【賞名】
第31回日本金属学会・日本鉄鋼協会奨学賞

【発表題目】
水蒸気プロセスを施したAl-Mg-Si合金の時効硬化性と耐食性に及ぼす予備時効の影響
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【研究目的】
自動車の軽量化のための材料として、アルミニウム(以下Al)にマグネシウム(以下Mg)やケイ素(以下Si)を添加したAl-Mg-Si系合金が注目されています。
従来、アルミニウム合金の耐食性は化成処理などの表面処理による耐食性皮膜の形成によって向上が図られていますが、用いる化学薬品の環境負荷が非常に高いという欠点があります。
従来の表面処理に代わる、環境負荷の小さい処理として、我々の研究室では水蒸気を用いて耐食性皮膜を形成する水蒸気プロセスを提案しています。
本プロセスではさらに、水蒸気の熱エネルギーにより合金中のミクロ組織が変化することで合金の強度も同時に向上可能です。
しかし、本プロセスにおいて処理温度が高温であるほど耐食性の高い厚い皮膜が得られる一方、Al-Mg-Si系合金は一定以上の温度で熱処理を行うと強度が低下してしまうため、耐食性と強度の両立のためには、より高温の処理において膜厚を増加させつつ合金の強度を低下させないような条件を見つける必要があります。

【研究内容】
​Al-Mg-Si合金に対し、比較的低温で熱処理を行った後に水蒸気プロセスを行い、水蒸気プロセス後の合金の硬さおよび耐食性を評価した結果、T6処理*時以上の硬さが得られ、さらに既存の表面処理皮膜に匹敵する耐食性が得られる処理条件を決定しました。
*T6処理:優れた強度が得られる、工業的に多く使われる熱処理
 
【今後の展望】
本研究において、従来、熱処理と表面処理という2つのプロセスによって得ていた強度および耐食性を1つのプロセスで得ることができたため、水蒸気プロセスによる既存の製造プロセスの省プロセス化が期待されます。
今後は純水に他の試薬を添加することによる、より低温の処理での厚膜化や、他の合金系における最適条件の調査を考えています。

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