鶴原 理司さんが一般社団法人日本フルードパワーシステム学会 2020年秋季フルードパワーシステム講演会にて最優秀講演賞を受賞

【研究目的】
本研究では、負荷変動などにより特性が変化することが知られている水道水圧により、駆動人工筋に対して制御系の調整の工数を省きつつ、負荷変動などによりモデル化誤差が存在する場合においても、高い制御性能およびロバスト性が得られる制御系を設計することを目的としました。

【研究内容】
人工筋の数学モデルを事前に指定した予測器と一致させる適応モデルマッチングを提案しました。加えて、指定した予測器に対して、モデル予測変位制御系を逆最適化アルゴリズムにより設計することで、制御器の調整を容易にしました。実験の結果、提案した制御系は、負荷変動および目標値の周波数変化に対して高いロバスト性を持ち、高精度な制御性能が達成できることを明らかにしました。

【今後の展望】
今後は、高精度な数学モデルを用いることなく高い制御性能が得られるような制御系を設計することにより、水道水圧駆動人工筋の適用範囲を広げていきたいです。加えて、水道水圧駆動人工筋の環境に優しいメリットを利用して、高い清浄度を要求するような環境下での使用を想定した、高精度な位置決め精度を持つマニュピュレータなどの開発に役立てたいです。