根津綾杜さんがLIFE2026にてバリアフリーシステム開発財団奨励賞を受賞
2026/09/16
- システム理工学専攻
受賞者
根津 綾杜さん(理工学研究科システム理工学専攻)
学会・大会名
LIFE2026(第41回ライフサポート学会大会)
指導教員
迫田 大輔 教授(システム理工学部)
賞名
バリアフリーシステム開発財団奨励賞
発表題目
小児用拍動型補助人工心臓の長期安全使用に向けた血栓形成監視システムの開発

研究内容
本研究では、血栓形成に伴う血栓奥の血流変化による光学特性の変化に着目し、カメラで撮影した画像から血栓の位置と厚さを推定することで、血栓を3次元的に可視化できる独自の血栓イメージング理論を考案しました。さらに、EXCORを対象としたin vitro血栓形成実験に本理論を応用し、実用性を評価しました。また、実際に測定した血栓厚さと推定値を比較することで、本理論の妥当性を評価しました。
研究目的
重症心不全患者に対して、心臓移植までの橋渡しとして、心臓のポンプ機能を補助する補助人工心臓が使用されています。小児、特に乳幼児に適応可能な補助人工心臓は限られており、Berlin Heart社の体外設置型拍動式補助人工心臓「EXCOR Pediatric」が主に使用されています。EXCORは多くの小児患者の救命に貢献している一方で、血液ポンプ内での血栓形成が大きな課題となっています。血栓が形成されると、ポンプ機能の低下や脳梗塞などの重篤な合併症につながる可能性があります。現在、臨床現場における血栓の観察は、医療従事者による4-6時間おきの定期的な肉眼観察に依存しており、血栓の見逃しや医療従事者の負担が課題となっています。そこで本研究では、EXCOR内に形成される血栓を非侵襲かつ常時監視可能なシステムの開発を目的としました。
今後の展望・課題
今後の展望・課題
今後は、実際の医療現場で使用可能な小型血栓監視デバイスの開発を進めるとともに、病院での実験的な実証を通じて臨床応用に向けた有用性や安全性を検証していきたいと考えています。また、血栓をより高精度に検出するため、使用する光源波長の最適化など基礎的な研究も並行して進めたいと考えています。