鶴原理司研究員が2025年秋季フルードパワーシステム講演会にて最優秀講演賞を受賞

2026/07/22
  • システム理工学部
 

受賞者
鶴原理司さん(環境システム制御研究室 奨励研究員

学会・大会名
2025年秋季フルードパワーシステム講演会

指導教員

伊藤和寿教授(システム理工学部)

賞名
最優秀講演賞

発表題目
非線形モデルを用いないロバスト二層忘却RLS型適応制御の提案と
水圧人工筋への応用

TSURUHARA-Satoshi
     
研究内容
水圧駆動人工筋は、水道水を作動流体として用いるため清浄度が高く、環境負荷低減を目指す産業機械などへの応用が期待されています。一方で、部材の摩擦などによる非線形性が強く、高精度なモデル化や位置決め制御の実現は容易ではありません。本研究では、線形モデルとオンラインで取得したデータを効果的に活用し、そのモデルを適応的に時々刻々更新することで、従来のように非常に複雑な非線形モデルを用いずに高精度な位置決め制御の実現を目指しました。

研究目的
著者らが提案した二層忘却RLS法は、ある十分なデータが得られる時間が来れば、オンラインでモデルの真値パラメータを高精度かつ高速に推定できる手法です。本研究では、人工筋システムを線形モデルとそれでは表現できない特性から構成されるものとし、データ活用に対する複数のアルゴリズムを効果的に融合することで、推定パラメータが真値近傍へ収束することを保証する同定法へ改良しました。さらに、この同定法に基づく新たな適応制御系を構築し、事前実験を必要とせず、簡易な線形モデル構造のみで人工筋の変位制御精度がセンサの限界精度に達し、高精度かつ安全な位置決め制御を実現できることを示しました。

今後の展望・課題 
今後はより一層「実データをいかに効果的に活用し、データに求められる条件をどこまで緩和できるか」という観点に着目し、データ駆動、AI、制御理論の融合をさらに発展させることで、より高精度かつ実用的な制御手法の開発と、水圧駆動人工筋の応用範囲拡大に貢献したいと考えています。