種田悠真さんが軽金属学会第150回春季大会にて優秀ポスター発表賞を受賞

2026/07/21
  • 材料工学専攻
 

受賞者
種田悠真さん(材料工学専攻

学会・大会名
軽金属学会第150回春期講演大会

指導教員

芹澤愛教授(工学部)

賞名
優秀ポスター発表賞

発表題目
水蒸気雰囲気下で高純度二元系アルミニウム合金上に作製したAlO(OH)皮膜/基材界面近傍のSTEM観察
     
研究内容
我々の研究室では、中低温高圧下で純水とアルミニウムを反応させAlO(OH)皮膜を形成させる処理である水蒸気プロセスについて研究を行っています。本プロセスは純水のみを用いるため低環境負荷であるほか、高温環境で処理を行うため耐食性に加えて合金の強度も向上させることが可能です。形成される皮膜は結晶層と緻密層の二層から構成されており、このうち緻密層は基材表面から内方に向かって成長することから基材のアルミニウム合金に含まれる溶質原子が成膜に影響を与えると考えられます。そこで、高純度二元系アルミニウム合金(Al-Cu合金, Al-Mg合金, Al-Zn合金)に水蒸気プロセスを施しAlO(OH)皮膜を形成させ、各溶質元素が皮膜形成にどのような影響を及ぼすかを調査しました

研究目的
高純度二元系アルミニウム合金に200℃で水蒸気プロセスを施しAlO(OH)皮膜を形成させ、TEMを用いて断面観察および元素分析を行いました。その結果、Cu、Mg、Znいずれの元素についても、固溶限以上添加すると基材および皮膜/基材界面近傍で析出物を形成しAlO(OH)皮膜の形成を大幅に阻害したのに対して、固溶限以下のZnの添加はAlO(OH)皮膜形成を促進することを明らかにしました。

今後の展望・課題 
本研究から、溶質原子の拡散・析出挙動が皮膜形成に大きく影響を与えていることが示唆され、皮膜形成機構の理解につながることが期待されます。 今後は今回扱っていない二元系合金や三元系合金についても観察を行い、合金中の溶質原子が成膜に与える影響をより詳細に調査したいと考えています。