谷萩亮太さんが第19回 日本原子力学会 関東・甲越支部 学生研究発表会~原子力・放射線分野~にて奨励賞を受賞

2026/03/23
  • 材料工学科

受賞者
谷萩 亮太 さん(材料工学科)

指導教員

新井 剛 教授(工学部)

学会・大会名

第19回 日本原子力学会 関東・甲越支部 学生研究発表会~原子力・放射線分野~

賞名
奨励賞

発表題目
重力駆動型クロマトグラフィー法を適用した複合型キレート樹脂SIDARによる核種除去特性の評価
YAHAGI-Ryota
研究内容
吸着材として高い選択性を有する複合型キレート樹脂SIDARに着目し、その合成法を確立しました。さらに、SIDARを用いたカラム処理においては、従来のポンプ駆動型クロマトグラフィー法と本研究で構築した重力駆動型クロマトグラフィー法の吸着・溶離挙動を比較し、適用性を評価しました。模擬廃液を試験溶液として用いたカラム試験の結果、重力駆動型クロマトグラフィー法においても良好な吸着・溶離挙動が確認されました。

研究目的
福島第一原子力発電所の廃炉作業において、燃料デブリ取り出し時に多成分を含む複雑な放射性汚染水が多量に発生すると予測されます。これらの放射性核種を選択的に吸着し、溶離により濃縮することで廃液量の減容を図るため、本研究では多孔性SiO₂粒子にイミノ二酢酸基を有するポリマーを固定化した複合型キレート樹脂SIDARを開発しました。また、従来のカラム分離処理ではポンプによる通液が一般的ですが、実操業ではポンプ損傷やカラム閉塞の懸念があります。そこで本研究では、動力を必要としない重力駆動型クロマトグラフィーシステムを構築し、模擬廃液を試験溶液として用いてカラム試験を行い、最適化したSIDARの多成分共存下での吸着・溶離挙動を評価し、その適用可能性検討を目的としました。

今後の展望
本吸着材はカラムでの溶離後、コンディショニング溶液を通液することで官能基を再活性化することが可能であると考えています。これにより吸着→溶離→再生の順でサイクル処理が可能となります.今後の研究ではサイクル処理における性能確認を行い、実プロセスへの適用に向けて更なる検討を行います。