竹内悠晟さんが日本人間工学会関東支部第55回大会にて卒業研究発表会・発表奨励賞を受賞

2025/12/23
  • デザイン工学部
  

受賞者
竹内 悠晟さん(デザイン工学科

指導教員
吉武 良治 教授(デザイン工学部)

学会・大会名

一般社団法人 日本人間工学会関東支部第55回大会

賞名
卒業研究発表会・発表奨励賞

発表題目
工夫を誘発するユニバーサルデザイン原理 -左利きの製品使用を手がかりに-
takeuchi
研究内容

私自身の左利きとしての実体験を起点に、左利きユーザーが右利き用製品を使用する際に行う工夫の構造を解明し、デザインへの応用を提案する研究です 。調査により工夫を10パターンに分類し、物理的制約の少ない製品ほど工夫が多様化することを明らかにしました 。これに基づき、ユーザーの自由な発想を支援する「不便軽減原理」と、デザイナーの新たな発想を支援する「アイディエーションカード」を提案しています。


研究目的

本研究の目的は、左利きユーザーが日常生活で右利き用製品に対して無意識に行っている工夫の構造を、ユーザー・製品の両面から解明することにあります 。従来のユニバーサルデザインが追求してきた「なるべく多くの人にとって使いやすい製品の提供」という受動的な解決策にとどまらず、ユーザー自身が不便をきっかけに新しい使い方をひらめくような「発想を支援するデザイン」の可能性を探求しています 。最終的には、デザイナーが多様なマイノリティの視点を取り入れながら自由なアイデアを生み出すための具体的な原理やツールの確立を目指しています。


今後の展望
今後は提案した原理やツールの有効性を実験で定量的に検証するとともに 、他のマイノリティ特性へも対象を広げ、ツールの汎用性を高めていきます。本研究の成果をデザイン現場で活用することで、マイノリティの視点から新たな価値を生み出せる、より創造的な社会の実現に貢献したいと考えています。