厚海有紀さんが軽金属学会第148回春季大会にて優秀ポスター発表賞を受賞
2025/12/15
- 材料工学専攻
受賞者
厚海 有紀さん(材料工学専攻)
指導教員
石﨑 貴裕 教授(工学部)
学会・大会名
軽金属学会 第148回春季大会
賞名
優秀ポスター発表賞
発表題目
蒸気コーティング法の蒸気源の再利用がAZ91Dマグネシウム合金上に作製した皮膜の耐食性に及ぼす影響

研究内容
純水および水道水を蒸気源に使用した皮膜は、その再利用回数にかかわらず全て同様の物質で構成されていた。また、基板由来の溶出した数ppmオーダーの金属イオンは皮膜の構成成分や耐食性に大きな影響を与えないことを明らかにした。
研究目的
純水および水道水を蒸気源に使用した皮膜は、その再利用回数にかかわらず全て同様の物質で構成されていた。また、基板由来の溶出した数ppmオーダーの金属イオンは皮膜の構成成分や耐食性に大きな影響を与えないことを明らかにした。
研究目的
蒸気コーティング法は環境負荷が低く、大量生産への展開が期待されている表面改質技術である。しかし、工業規模で運用する場合には、蒸気源の廃液量削減・コスト低減・処理プロセスの簡略化が求められる。蒸気源の再利用による反応性の低下や成分変動が皮膜形成に与える影響について評価した。あわせて、水道水を用いた場合についても同様の評価を行った。
今後の展望
本研究で得られた結果は、蒸気源の再利用や水質の違いが皮膜組成や耐食性に大きく影響しないことを示し、蒸気コーティング法がより簡便で柔軟なプロセスとして工業化できる可能性を示唆している。今後は、再利用時の長期的な安定性や大型部材への適用性を検証し、産業現場での実装に向けた最適な運用条件を確立することが課題となる。