廣田佳久准教授が日本ビタミン学会第77回大会にてヒューマンニュートリションアワードを受賞

2025/08/07
  • 生命科学科

受賞者
廣田 佳久 准教授(システム理工学部)


学会・大会名

日本ビタミン学会 第77回大会

賞名
ヒューマンニュートリションアワード

発表題目

ビタミンK 体内動態の理解を目指したビタミンK 代謝中間体Menadione とその抱合体測定法の確立

 

HIROTA-Yoshihisa

研究内容

本研究では質量分析器UPLC-MS/MSによる、MDとその4種類の抱合体(グルタチオン、N-アセチルシステイン、硫酸、グルクロン酸抱合体)の高感度な測定法を確立しました。本手法をマウスやヒトの尿および血液中のMD量を評価することで、尿中のMD抱合体がビタミンK栄養状態やビタミンK製剤による疾患治療状態を判断する指標となる可能性が示唆されました。


研究目的

本研究では、ビタミンKの体内動態を深く理解するために、ビタミンKの代謝中間体であるメナジオン(MD)とその抱合体を網羅的に、かつ高感度に測定する方法を確立することを目指しました。

今後の展望

現在の採血によるビタミンK量評価(PIVKA-2やucOCの測定)に比べ、本測定法は尿中ビタミンK量を簡便に評価できるため、非侵襲的なビタミンK関連疾患のバイオマーカーとしての応用が期待できます。特に、骨粗鬆症やアルツハイマー病といったビタミンK関連疾患の患者さんへの負担を大幅に軽減でき、早期発見や早期治療に繋がることが期待されています。