2024年度システム理工学部「ベスト授業賞」の受賞式が行われました
- システム理工学部
システム理工学部では、毎年授業内容・授業方法等に工夫をされ受講生に大きな刺激を与え受講生よりすぐれた評価を受けた授業を「ベスト授業賞」として2002年度より表彰を行っています。
6月20日(金)・6月25日(水)に2024年度のベスト授業賞表彰式が行われ、竹内 慎吾先生[代表者として受賞、科目名:数理科学セミナー]および呉 守鋼先生[科目名:中国語Ⅰ]が表彰されました。
澤田 英行システム理工学部長および須原 義智システム理工学部長補佐より、賞状とリンゴをモチーフにしたトロフィーが授与されました。
授賞式の様子
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▲左より竹内先生、澤田学部長
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▲左より呉先生、須原学部長補佐
科目代表者からのコメント
数理科学セミナーは、数理科学科の全教員が担当するゼミ科目です。私はたまたまこの学年の履修指導学年担当であったため、学科の代表として学部長から表彰状を頂きました。学科を代表して、このたびの受賞に心より御礼申し上げます。
数理科学セミナーは、数理科学科の学生全員が3年次秋学期に履修する必修のゼミ科目であり、4年次に履修する総合研究のプレゼミとして位置づけられています。学生は4年次の総合研究を見据えて希望する研究室に仮配属され、半年かけて各研究室で総合研究に必要な基礎トレーニングを受けます。
一般に、数学系のゼミは輪講形式で行われることが多く、数理科学セミナーもほとんどの研究室が主に輪講形式を採用しています。輪講とは、一つの文献を複数人で分担して読み、それぞれが担当箇所の内容を他のメンバーに説明するゼミの形式です。数学系の文献には、著者の意見や感想といった主観的な記述は基本的になく、客観的に真偽を判断(証明)できる数学的事実のみが記されています。そのため、これまで自分の意見や感想を重視するような教育を受けてきた学生にとって、主観を排除し、客観的事実を正確に理解して説明することは容易ではありません。客観的事実のない意見や感想はややもすると単なる妄想になりかねません。そうした意味でも、本科目は非常に良い訓練の場となっていると感じます。実際、学生による自己評価・授業評価アンケートの自由記述欄には、「自分では理解したつもりでも、人に説明してみると実はまったく理解できていなかったことに気づかされた」といった趣旨のコメントが多数見られました。この「気づき」こそ、他の科目では得難い、本科目ならではの貴重な経験だと思います。
正直なところ、今回なぜ数理科学セミナーが受賞の対象となったのか、私自身やや不思議に感じています。というのも、私を含め、どの教員もこの学年だけ特別な指導を行ったわけではなく、例年通りの取り組みを行ってきたからです。きっと、私たちの指導や信念を例年以上にしっかりと受け止めてくれた学生諸君のおかげにほかなりません。ここに改めて感謝申し上げます。
この度は、栄誉あるベスト授業賞を頂き、誠に光栄に思います。
私自身も、日本に来て日本語を学んでから、まるで新しい世界への扉が目の前に開けたようです。やはり母国語だけでなく、もう一つ、二つの言語が必要だと感じました。その実感を活かし、教室の皆さんに早く中国語を身に着けてもらいたい気持ちでいっぱいです。そのため、できるだけ楽しい授業をしようと常に心掛けています。
授業のスタイルは、言わば全員野球のようなやり方です。事前の予習で単語覚えから、短文づくり、さらに本文内容を理解させた上で、授業の場では必ず二人をペアにして会話させるようにしました。テーマを与えての会話をさせる経験を通して、学生一人ひとりが自分の役割を果たし、また互いに協力し合うことによって、参加者全員で充実した授業を作れたと思います。クラスによっては、学生がとても楽しそうに授業を受けていたことが印象的でした。
将来を見込んで、短い間に習得の階段を作り上げ、中国語の玄関まで引っ張っていきます。