佐藤友哉さんがAGH DIAMONDS(AGH University of Science and Technology 最優秀卒業論文コンテストにて最優秀賞を受賞

2025/03/13
  • 国際理工学専攻

受賞者
佐藤 友哉 さん(国際理工学専攻2年 2024年3月修了)

指導教員
野村 幹弘 教授(応用化学科)

学会・大会名
AGH DIAMONDS
(AGH University of Science and Technology 最優秀卒業論文コンテスト)

賞名
最優秀賞

発表題目
Development of distributor-type membrane reactor for carbon dioxide recovery
二酸化炭素回収用ディストリビューター型膜反応器の開発

研究目的
2050年カーボンニュートラルの実現に向け、小型ボイラなどに代表される小規模な燃焼系から排出される比較的低濃度の二酸化炭を、資源ガスであるメタンに変換して回収するための膜反応器と呼ばれる装置の開発を目指し研究を行った。

研究内容
膜反応器とは、分離膜と化学反応器を組み合わせたもので、通常2つ以上の別々の工程で行われる「分離」と「反応」を同時に処理できるコンパクトかつ効率的な装置である。本研究では、二酸化炭素/メタン分離膜と二酸化炭素メタン化反応を組み合わせることで、排ガスから分離した二酸化炭素を直接メタン化して回収することを目的とし、実験とシミュレーションの両方を用いて開発を行った。

今後の展望
現在の実用化されている二酸化炭素回収技術は大規模・高濃度の二酸化炭素を想定したものが多い。一方、本研究が狙っているような小規模・低濃度二酸化炭素の回収技術は未だ開発段階にある。本研究の膜反応器は比較的小型で、既存の設備にレトロフィットさせることを想定しており、小中規模工場から家庭まで、幅広く普及できる可能性を秘めている。膜性能、反応性成績ともにまだまだ伸びしろがあり、後輩たちには今後も研究を続けていってもらいたい。