田上晋太朗さんが第2回 次世代のビタミン学に繋げるイノベーションミーティングにて優秀発表賞を受賞

2025/03/05
  • システム理工学専攻

受賞者
田上 晋太朗 さん(システム理工学専攻 2年)

指導教員
廣田 佳久 准教授(生命科学科)

学会・大会名
2回 次世代のビタミン学に繋げるイノベーションミーティング

賞名
優秀発表賞

発表題目
ビタミンK関連疾患のバイオマーカーとしての応用を目指したマウスおよびヒトビタミンK代謝物の網羅的定量

tagami
 

研究目的

骨粗鬆症やアルツハイマー病などのビタミンK関連疾患は、体内のビタミンK量と密接に関連しており、食事からのビタミンK摂取がこれらの疾患に与える影響が注目されています。食事由来のビタミンKは代謝され、代謝産物であるメナジオンやその抱合体として尿中に排泄されます。これらの尿中代謝産物は体内のビタミンK量を反映するバイオマーカーとしての応用が期待されています。そこで本研究では、尿中メナジオンおよびその抱合体の測定法を確立することを目指しました。

研究内容

はじめに、メナジオンとその抱合体を超高感度に測定できる手法を樹立しました。樹立した手法を用いて、ビタミンKを摂取したマウスやヒトの血中および尿中を網羅的に測定しました。その結果、尿中に排泄されるメナジオン抱合体を測定することで、体内のビタミンK量を簡便かつ非侵襲的に把握できることが示唆されました。

今後の展望

今後、骨粗鬆症やアルツハイマー病などのビタミンK関連疾患と体内ビタミンK量の関連性を評価することで、ビタミンK関連疾患の早期診断や治療の指標となる非侵襲的な疾患バイオマーカーとして尿中メナジオン抱合体の利用が期待されます。