データ駆動型制御を利用して、弁の印加電圧と人工筋の変位情報のみから使用者が事前に指定した疑似線形化モデル(設計者が決定できる線形モデル)に適応的にモデルマッチングし、このモデルに基づいて印加電圧の制約を考慮できるモデル予測制御を設計する新しいデータ駆動設計とモデルベース設計を融合した制御手法を提案しました。人工筋に対する変位制御実験の結果、提案手法は人工筋の複雑な数学モデルを用いることなく、高精度な変位制御を達成した上で、事前実験データや特性変化に対して制御性能が低下しないことを確認しました。
今後の展望
今後はより一層「実データを活用する」という点に着目し、データ駆動、AI、制御理論の融合について研究を進めることで、より高精度かつ実用的な制御手法の開発と、水圧人工筋の応用範囲拡大へ貢献したいと考えています。