加島建さんが2024年電気学会 電子・情報・システム部門大会にて優秀ポスター賞を受賞

2024/09/13
  • 機械工学専攻

受賞者
加島 建さん(理工学研究科 機械工学専攻 修士2年)

指導教員

中村 真吾 准教授(工学部)

学会・大会名
2024年 電気学会 電子・情報・システム部門大会

賞名
優秀ポスター賞

発表題目
類似衣服を着用した複数人からの人物再識別

kashima

研究目的

人物の全身画像から特徴を抽出し個人を特定する人物再識別において、複数人が類似衣服を着用しているとそれらの人物を正しく識別できないことが課題の1つになっています。近年では画像を扱うことが得意なニューラルネットワークであるCNN(畳み込みニューラルネットワーク)を用いることが主流になっていますが、CNNは全身画像から衣服の色情報を特徴として捉える傾向にあり、これが誤識別の原因となります。本研究では、衣服以外の細かい特徴を抽出し、類似衣服を着用した複数人を識別することを目的としています。


研究内容

本研究では、全身画像を学習したCNNに加え、顔画像を学習したCNN、手首周辺の画像を学習したCNNといった、各身体部位の画像を学習したCNNを複数個用いて識別を行います。全身画像から切り取った身体部位の画像を用いることで、腕時計の着用の有無、履いている靴の種類など、全身の画像からは抽出されない細かい特徴を抽出できるようになり、識別精度の向上に繋がりました。

今後の展望

私たちの研究室では、人物再識別を用いたオープンキャンパスでの来場者数計測システムの開発に取り組んでいます。他にも、人物再識別は複数の監視カメラを用いた人物追跡や、人とロボットが共同作業する際のロボットによる個人の認識などへの応用が期待されています。ロボットが個人を認識し、共同作業にあたるためには、識別の精度だけではなく速度も向上させる必要があります。今後は、CNNの構造を改良し高速・高精度な識別を目指し、移動ロボットを用いて本手法の応用性について検証していきたいです。