松山こと子さんが全国合同卒業設計展「卒、24」で最優秀賞を受賞

2024/04/04
  • 建築学部

受賞者
松山 こと子 さん(建築学科4年*)

指導教員
小塙 芳秀 教授(建築学科)

学会・大会名
全国合同卒業設計展「卒、24」

賞名
最優秀賞

発表題目
重度障碍児の旅 -対比でつくる共生の回遊-

*所属は受賞当時のものです。

松山さん 1
 
研究内容

重度障がい(重度身体・知的障害を持ち言葉でのコミュニケーションができない)を持った妹がいることをきっかけに始めたプロジェクトです。社会に対し感じてきた障がい者と健常者の隔たりに対し、建築がどのように応答できるかを考えました。設計した建物は、公共庭園(清澄庭園)と隣接する長屋(旧東京市営店舗向住宅)の境界部を敷地とした短期滞在施設です。身体変形による特殊な視線の角度から着想した多面壁は庭園の景観、健常者、障がい者、それぞれの身体特性を生かした活動を行う共生のきっかけとなります。どのような立場の人にもその使い方をゆだね信頼するような建築を目指しました。


受賞の感想

「この建物にはいろいろな人が居そう。健常者も、障がい者も、何なら犬とかも。」と審査員の方が仰ったとき、何かがすっと軽くなりました。とても単純なことのように聞こえますが、マジョリティはマイノリティが居ないことに気づきません。私の提案に対し、こういった情景を自分以外の人が思い浮かべることができたということは、今後につながる価値のある経験です。寄り添ってくれた家族をはじめ、互いに意識しあった仲間・献身的に協力してくれた後輩・ここまで導いてくれた先生方の存在なくして得ることのできない成長の機会でした。


今後の展望

施主や社会のニーズといった対話可能な存在だけでなく、聞こうとしないと聞こえない声に耳を傾けることのできる設計者になります。

 

松山さんは本功績が認められ、2023年度学位記授与式にて「SIT賞」を受賞しました。
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