カリキュラム

AI・IoT時代の的確なシステムを構築できる
価値創造型ディジタル人材の育成

システムアプローチによるイノベーションにより人工知能やIoT時代の超スマート社会(Society5.0)をつくるシステム志向のエンジニアを育成します。ソフトウェア、メディア・ネットワーク、ハードウェア分野の広い裾野の専門知識の修得を縦糸とし、システム工学手法の修得を横糸として、実験や演習を通じてそれらを実践的に身につけるとともに、技術者としての倫理観・コミュニケーション力を鍛えます。

1年次 基礎科目と実験や演習により、学んだ知識を実践的に深める

●主な科目
創る/電子情報システム総論/情報処理I・Ⅱ及び同演習/離散数学/ハードウェア基礎/CG・画像処理基礎/情報通信基礎/電気回路Ⅰ/LSI設計基礎/Introduction to Embedded Programming

2年次 高度なプログラミングなど実践に役立つ科目を履修

●主な科目
システム工学A・B及び同演習/電子情報基礎実験/データ構造とアルゴリズムI・Ⅱ/オブジェクト指向プログラミングI・Ⅱ/情報理論/ネットワークアプリケーション/マイクロプロセッサ/Embedded Systems

3年次 演習により知識だけでなく、コミュニケーション力を養う

●主な科目
システム工学C及び同演習/情報実験I・Ⅱ/電子情報実験I・Ⅱ/オペレーティングシステム/人工知能基礎/パターン認識/信号解析/画像情報処理/情報ネットワーク/情報セキュリティ/ICT Systems Design/宇宙観測技術

4年次 研究室に所属して卒業研究を行う


授業紹介

電子情報システム①
情報処理Ⅱ
プログラミング言語の修得には、学生の主体的な学修が重要。反転授業を取り入れ、事前ビデオによる自主学習を促すことで、C言語スキルの体得をめざします。
電子情報システム②
電子情報基礎実験
電子・情報系で一般に必要とされる実験技術の基礎として、回路図をもとに基本的な電子回路を組み立て、その測定結果をもとに動作を解析し説明できる力を身につけます。
電子情報システム③
情報実験Ⅱ/電子情報実験Ⅱ
半期で開発可能なソフトウェアをグループで開発し完成に至る過程を学びます。マイクロコンピュータと電子回路を組み合わせ「ものづくり」を行いシステム構築法を学びます。


研究テーマ例

超音波の情報的応用で医療に貢献
波動情報システム研究室:田中 直彦 教授

生体内の血流が観測できる超音波カラードプラ診断装置は、循環器等の診断に不可欠なツールとなっています。しかし現在の装置では、正しく観測できる流速に限界があり、これを超える血流は誤表示される問題(エイリアシング)がありました。そこで、高速血流が正しく観測できる広帯域ドプラ法を考案し、疑似血流モデルを用いてその有効性を検討しています。
超音波の情報的応用で医療に貢献1血の流れをより正確に観測するための検証を行います
超音波の情報的応用で医療に貢献2今や日常的に病院で用いられる超音波診断ですが、より詳細な診断情報が得られる次世代診断装置の研究を進めています

海外との活動事例

電気自動車の設計・組立・試験を行う国際キャプストンデザインキャンプ
情報通信デザイン研究室×韓国/嶺南大学校

「Electric Vehicle(電気自動車)の設計・組立・試験」に関するデザイン思考のPBLです。韓国・海外学生混交のチーム編成で8日間設計開発に没頭します。チーム独自の設計コンセプトに基づきモータ・ハンドル・制御システム・ボディを製作します。最終日には性能試験・パレードを行い互いの成果を披露し、交流を深めます。
電気自動車の設計・組立・試験を行う国際キャプストンデザインキャンプPBL最終日には各チームで苦労して作り上げたEVカーによるパレードに参加します

卒業研究の例

高速血流観測のための広帯域ドプラ法

生体内の血流が観測できる超音波カラードプラ診断装置は、循環器等の診断に不可欠なツールとなっています。しかし現在の装置では、正しく観測できる流速に限界があり、これを越える血流は誤表示される問題(エイリアシング)がありました。そこで、高速血流が正しく観測できる広帯域ドプラ法を考案し、疑似血流モデルを用いてその有効性を検討しています。
高速血流観測のための広帯域ドプラ法
この研究の応用先
エイリアシング問題のために、現在の超音波カラードプラ診断装置は、定性的に血流を把握する目的に用いられているのが現状。しかし、エイリアシング問題が解消すれば、血流の速度情報を定量的に扱うことが可能となり、心臓などの機能診断に応用できるものと期待されています。

古典籍翻刻支援システム

古典籍(例えば伊勢物語)のスキャン画像をコンピュータで読む研究です。古典籍を読むのは慣れないと大変な作業です。毛筆で書かれた文は字形の崩れや続け字のために一文字ごとに区切るのさえ難しいことがあります。さらに形が似ているのに違う読み方をする仮名も使われます。そこで多くの可能な読み方の中から文として自然なものを効率よく求める方法を研究します。
古典籍翻刻支援システム
この研究の応用先
この研究は古典籍の翻刻作業(現在使われている活字に直す作業)を支援します。資料を翻刻することでその資料が解析しやすくなります。とくにデ ジタル化された翻刻結果はコンピュータを使って容易に解析できます。つまりこの研究は古典籍を対象とする研究の基礎的な資料作成に貢献します。