カリキュラム

老化現象に焦点を当て、 そこにある謎を科学的に解明

生化学、微生物学、生理学等の基礎科目を学び、さらに、医薬、化学、 食品、環境等の分野の技術者をめざし、免疫学、栄養学、医薬品 合成化学等の科目を選択します。研究室では、老化の原因追究と 予防法の開発など社会のニーズに合った課題に取り組みます。

1年次 学科共通の基礎科目を学ぶ

●主な科目
解剖学/生命科学概論/生理学Ⅰ/分析化学/有 機化学Ⅰ/医学概論/物理化学/無機化学/創る /情報処理Ⅰ・Ⅱ/情報処理演習Ⅰ・Ⅱ/ Basic Biology

2年次 めざす方向別の履修モデルに沿って学ぶ(医薬品・化粧品、食品分野など)

●主な科目
システム工学 A・B /微生物学/食品栄養学/生 化学/発生遺伝学/環境化学/環境生物学/有 機化学Ⅱ/生理学Ⅱ/生命統計学/Advanced Bioscience /生命科学実験 A・B /グローバル課 題解決実習

3年次 実験を中心に、さらなる専門知識の修得をめざす

●主な科目
生体高分子工学/細胞生理学/応用生物工学/ 医 薬化学概論/公衆衛生学/医用画像工学/生体材 料学/生命倫理/生命科学実験 C /応用生命科学 実験/キャリアデザイン/インターンシップ

4年次 研究室に所属して卒業研究を行う


授業紹介

生命科学①
生理学Ⅰ
生理学とは何かを理解し、ヒトの体液、細胞、中枢神経、血液、消化器系、循環器系など臓器・器官の配置や機能を学び、各臓器・器官と疾患との関係について理解を深めます。
生命科学②
食品栄養学
日常の食生活での食品からの栄養素の摂取、その栄養素の生体内での利用、栄養素の質や量の身体への影響、食品を構成する栄養素と各栄養成分の機能について学修します。
生命科学③
医薬化学概論
医薬品合成における反応や分子構造の構築法、「逆合成」の考え方、合成の過程で必要な「保護基」、医薬品の骨格や官能基が薬理作用に果たす役割などを学修します。


研究テーマ例

ポリフェノールの消化管における認識機構の解明
食品栄養学研究室:越阪部 奈緒美 教授

食品に含まれる微量のポリフェノールが、メタボリックシンドロームや筋委縮症を予防することが明らかとなっていますが、そのメカニズムについては長い間不明でした。私たちは近年、脳―消化管軸を介したポリフェノールのシグナルが自律神経系に作用し、さまざまな生理作用を発現することを見出し、この成果を機能性食品・医薬品に応用するべく検討を重ねています。
ポリフェノールの消化管における認識機構の解明食品の中に含まれる微量なポリフェノールと身体への反応を研究
ポリフェノールの消化管における認識機構の解明2健康寿命の延伸に繋がる食品因子の脳-消化管軸を介した自律神経調整法を開発。次世代の予防医療に役立てます

海外との活動事例

マレーシアのバイオ資源エネルギー応用
生化学研究室 × マレーシア/サラワク大学

マレーシア サラワク大学(UNIMAS)の生物資源学科にてグローバルPBLを開催しています。マレーシアでは、原産のパイナップルやヤシの実などの農作物を加工する際に、大量の皮などの廃棄物処理が大きな問題になっています。参加学生は、廃棄物をバイオエタノールなどに生物的に変換することで、問題解決からエネルギー利用を試みています。
マレーシアのバイオ資源エネルギー応用1芝浦工業大学とUNIMASの約100名程度のメンバーでグローバルPBLを行います
マレーシアのバイオ資源エネルギー応用22週間の滞在ですが、国籍を超えて学生同士は仲良くなります

卒業研究の例

アルツハイマー病での脳神経変性のメカニズムの解明

アルツハイマー病と似た症状を示す特別な遺伝子改変マウスを用いて研究しています。迷路装置を用いた行動解析、遺伝子やタンパク質の変性を調べる分子生物学的解析、また細胞培養も行って、多方面からアルツハイマー病時に生じる脳神経細胞の変性メカニズムの解明に取り組んでいます。
アルツハイマー病での脳神経変性のメカニズムの解明
この研究の応用先
ここで得られた研究成果は世界でも注目され、アルツハイマー病の発症メカニズムの解明とその予防、治療の方法の確立のための基礎データの一つになっています。今後発展すれば社会への大きな貢献になります。

ポリフェノールの消化管における認識機構の解明

食品に微量に含まれるポリフェノールが、メタボリックシンドロームや筋委縮症を予防することが明らかとなっていますが、そのメカニズムについては長い間不明でした。私たちは近年、脳―消化管軸を介したポリフェノールのシグナルが自律神経系に作用し、さまざまな生理作用を発現することを見出し、この成果を機能性食品・医薬品に応用するべく検討を重ねています。
ポリフェノールの消化管における認識機構の解明
この研究の応用先
現在の高齢化社会ではメタボリックシンドローム、ロコモーティブシンドローム、認知症といった健康寿命を短縮する疾患が大きな問題となっています。私たちの研究テーマである食品因子を利用した脳―消化管軸を介した自律神経調整法の確立により、これらの疾患の予防が期待できることから、次世代の予防医療に大きく貢献すると考えられます。