「東京オリンピック・パラリンピックからはじまる次世代ビジネス」 を募集テーマに、ユニークなビジネスモデルが続々誕生

第3回「Shibaura Business Model Competition」最終審査発表会を開催

高校生・外国人を含めたオープンなコンペティションとして定着

芝浦工業大学(東京都港区/学長 村上雅人)が主催する「Shibaura Business Model Competition」の最終審査発表会が、芝浦工業大学芝浦キャンパスにて12月16日(日)に開催され、各賞の審査・発表が行われました。このコンペティションは、専門職学位課程である工学マネジメント研究科(MOT)を有する芝浦工業大学が、機械・制御・メカトロニック、ロボット、電気・電子・エレクトロニクス、エネルギー・環境、教材・化学、マイクロナノ、社会・建築・土木、情報・通信、自動車、デザイン、ライフサイエンス、医療・福祉といった「技術シーズ」を価値化して、ビジネスへの具現化を模索する試みです。 飯田グループホールディングス株式会社(東京都新宿区/代表取締役社長 西河洋一)、株式会社イトーキ(大阪府/代表取締役社長 平井嘉朗)、株式会社エスアイテック(東京都江東区/代表取締役社長 鈴見健夫)との共催で実施され、後援にも多くの企業が名を連ね、「産学連携」のコンセプトをさらに一歩進める取り組みとして注目されています。

今回のテーマは「東京オリンピック・パラリンピックからはじまる次世代ビジネス」。2020年に開催される同大会への期待を膨らませるとともに、これを契機に大規模イベント時に発生する共通課題を見いだし、その解決に向けて寄与できる斬新なビジネスモデルを募集しました。エントリー部門は、マーケットや販売計画、収支計画などの事業プランの提案を包含した「ビジネスモデル部門」と、事業化案を含めずに自由かつ独創性を評価する「アイデア部門」から構成されており、芝浦工業大学関係者のみならず、誰でも応募できるオープンなコンペティションとなっています。

今回のエントリー総数は31件(ビジネスモデル部門で19件、アイデア部門で12件)。際立っていたのは、主に「アイデア部門」で高校生からの応募が多かったこと。これは、同コンペティションのすそ野の広がりを示すと同時に、若い世代の社会参画への意欲が高まってきたことを物語っています。また、「ビジネス部門」では外国人留学生・社会人が積極的にエントリーし、最終審査にも2チームが残りました。日本を経験した外国人が「自国との懸け橋」を築こうとする意欲は、特に東京オリンピック・パラリンピックという世界中が注目する今回のテーマにおいて、重要な意味を持っています。今後、同コンペティションがさらにグローバル化していくことが期待されます。

最終審査発表会は13:00より、芝浦工業大学の村上雅人学長の「開会の辞」で幕を開け、実行委員会の企画実行統括を務める芝浦工業大学 工学マネジメント研究科の林隆一教授が、本コンペティションの取り組みと意義について説明。続いて、「ビジネスモデル部門」の10チームがプレゼンテーションを行いました。最終審査に残ったチームだけに、いずれも視点が鋭く、マーケット(市場)を分析する多角性、そして課題の抽出には目を見張るものがありました。また、単に発想が斬新なだけではなく、それを具現化させていくためのプロセス、コストを含めた事業プランも良く練られていて、まさしく「ビジネスモデル」へと昇華させていました。それだけに、どのチームにも審査員からも活発な質疑が飛び、それに対する応答も説得力があるものばかりでした。

審査委員による審査時間の傍ら、アイデア部門のポスター発表が行われ、前橋商業高校や都立科学技術高校の生徒が発表ポスターを前に来場者の質問に答え、議論を深めていく様子が見られました。 そして来場者投票を行った結果、アイデア部門の「特別賞」が発表され、都立科学技術高校の生徒が取り組んだ「東京オリンピック・ パラリンピックにおける食品廃棄物の熱分解によるエネルギー化」 が、見事に特別賞を獲得しました。

イベント会場の導線最適化に挑んだ「チームBonou」が最優秀賞を受賞

発表・表彰式では「ビジネスモデル部門」の中から敢闘賞6チーム(賞金各5万円)、企業賞2チーム(賞金各10 万円)、優秀賞1チーム(賞金25万円)、最優秀賞1チーム(賞金50万円)の発表が行われ、賞状・盾・賞金表彰が手渡されました。各賞における受賞チームの名前が読み上げられて登壇。会場は拍手の渦に巻かれました。

見事、最優秀賞に輝いたのは、「イベント会場における人の流れを確認・分析できるクラウドサービス『Renru(レンルー)』」を発表したチーム「Bonou」の嶋 一石さん。自身がさまざまな展示会に足を運んだ経験から、イベント会場の「導線」に着目。芝浦工業大学の技術シーズであるマイクロナノ分野と情報・通信分野の技術を応用した「ICチップ入り入場証」と「タグリーダー」を考案し、「人の流れ」を可視化するとともに、その集計・分析結果をクラウド上で、イベント運営会社や出展者に提供するというビジネスモデル。「ICチップ入り入場証」には国籍・業種・業態など、個人が特定できないレベルの属性情報が書き込まれており、集計・分析結果から、イベント運営会社は最適な導線設計と人員配置を実現できるようになり、出展者は従来以上に詳細な属性情報を取得したり、滞留時間の把握などにより展示の効果を測定できるようになるなど、大切なビジネス機会である「展示会」の意義と効果を最大化する仕組みとなっています。

最優秀賞を受賞する、チーム「Bonou」の嶋 一石さん

最優秀賞受賞の喜びを、チーム「Bonou」嶋 一石さんは次のようにコメントしました。
「私はEC (Electronic Commerce:電子商取引)や企業間決済などのソリューションを提供する会社に勤務しており、そこでも社内ベンチャー的なコンペティションがあるのですが、これまで受賞したことはありませんでした。それだけに嬉しさもひとしおです。また、芝浦工業大学とは直接縁のない私に、このような機会を与えてくれたことに感謝します」

最終審査発表会は、林 隆一教授は講評として、 「第3回となって、レベルの向上を実感しました。特に今回はテーマを設けたこともあって、より具体性が高い企画提案が集まりました。それだけに、最終審査会は、議論百出。各審査委員から多様な意見が発せられるとともに、それぞれが推すチームも分かれました。最優秀賞の決め手となったのは、やはりビジネスモデルとしての具現性が高かったこと。敢闘賞、企業賞、優秀賞に輝いたチームも、ほんのもうひと捻りあれば、“あるいは”という状況でした。今後は、過去の2回を含めて、実際のビジネスとして成立した提案、そこへ向けて準備している提案など、経緯を見守り、分析していくことにも注力したいと考えています」 と述べました。

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