森岡大地さん(材料工学専攻2年)が国際学会6th Workshop on Focused Electron Beam Induced ProcessingにおいてBest Poster Awardを受賞しました。

【受賞者】森岡 大地さん(材料工学専攻2年)

【指導教員】下条 雅幸 教授(材料工学科)

【発表題目】Fixing mechanism of gold nanoparticles using focused electron beam irradiation

【発表内容】

・研究室での取り組み

金ナノ粒子(100 nm以下の大きさの金粒子)を微小な間隔を維持して規則的に並べていくと、その並びに沿って光のエネルギーが伝播する導波路ができると考えられており、研究室ではこの導波路の作製を目指している。以前当研究室は、電子線を金ナノ粒子に照射することで、粒子付近の有機物を分解し、この分解生成物を接着剤として機能させ、金ナノ粒子をシリコン基板上へ固定する方法を発見した。またこの方法において、電子線の照射条件を変えることで、金ナノ粒子の固定範囲を微小レベルで制御できることが分かった。しかし、なぜ電子線の照射条件が金ナノ粒子の固定範囲に影響を与えるのか、電子の軌道がどう変わるのかといった根本的なメカニズムが不明だった。今回、これを明らかにするため、電子の照射に対してモンテカルロ法を用いたシミュレーションを行い、実際の実験結果と比較検証した。

・今日の成果

金ナノ粒子の固定に関わる(基板表面に到達する)電子を、基板内部で散乱する電子と、金ナノ粒子内部で散乱する電子の2種類に分類してシミュレーションを行った結果、電子のエネルギーの変化による固定範囲の変化は前者、金ナノ粒子の粒径を変えた場合の固定範囲の変化は後者の影響を大きく受けていることが確認された。

・今後の課題と目標

「金ナノ粒子の配置を制御する」をテーマとする研究は、あらゆる側面から改善が見込まれている。例えば、金ナノ粒子をより密に基板上に配置する方法を見つける事、固定した金ナノ粒子をおとさず、固定していない金ナノ粒子を綺麗におとす洗浄方法の確立などが現時点の課題であり、改善を目指したい。
また、金以外のナノ粒子に対しても先述の手法を応用することで、基板上に配置および固定をすることができると考えられており、その技術的な利用価値への期待に応えていきたい。