11月5日、武蔵正明特任教授(教育イノベーション推進センター)による講義「地球科学」の学外講習として、応用化学科3年の学生7人とポスドク生1人が、JAMSTEC(海洋研究開発機構)の見学を行いました。

当日は、有人潜水調査船「しんかい6500」をはじめ、海洋巡航探査機「うらしま」や海洋調査船「なつしま」、高圧水槽実験施設などを見学。また、海底資源研究開発センター主任技術研究員の熊谷英憲博士による引率で、下記3ヵ所の実験室を訪問しました。

(1) ICP-MS実験室
地球内部物質循環研究分野の木村純一博士により、海洋底の沈み込み帯を通じた物質循環の定量的評価に利用される「レーザーアブレーション高分解能ICP質量分析計」の実演と、試料中に含まれるppbオーダーの元素濃度や同位体比を測定する、世界的にも最高水準を誇る技術の解説を受けま した。

(2) 高温高圧固液反応装置実験室
若手研究員である斎藤誠史博士により、海洋地球生命史研究に使用している実験装置の説明を受けました。高温高圧反応装置内で窒素ガスからアンモニアを生成させ、アンモニア分子からアミノ酸が生じタンパク質や核酸が合成できるか検証することで、海底熱水系で生命が誕生したという仮説を実証する様子の説明を受けました。

(3) 希ガス分析室
同分析室の担当者である佐藤佳子博士により、地質試料のアルゴンガスを精密に抽出分析し、Ar-K年代測定を行う装置や希ガス同位体測定の応用などについて説明を受けました。

この講義では、現場の研究者と直に質疑応答することで課題レポートを完成させ、レポート内容をスライド一枚にまとめ講義中に発表することになっています。学生たちは課題テーマについて、熊谷博士および斎藤博士と熱心な質疑応答を交わしました。両博士からは、学生の課題内容について有意義なコメントと丁寧な解説を受けました。質疑応答が白熱したため、予定を大幅に超えて議論の時間を持つことができ、学生たちにとって今後の活動への意欲を高める貴重な経験となりました。