高炉スラグ微粉末混入が炭酸化生成物に与える影響

安全で快適な社会生活を送るためには欠かせない建築材料であるコンクリートの利用のためには、それぞれの特徴やメカニズムを理解することが重要である。構造物の要求される性能を考えながら、安全で快適な都市基盤づくりのための研究を行っている本名さん。本研究では、環境要因が高炉コンクリートの炭酸化挙動に与える影響を明らかにすることを目的とした。

鉄鋼製造の副産物である高炉スラグを用いたコンクリートは、促進試験において炭酸化が速く、抵抗性が低いとされている。しかし、実環境では同様な進行の速さは見られない。そこで、高炉スラグ微粉末を混入したセメントペーストを異なる二酸化炭素濃度環境下で中性化させて、水和生成物の経時変化を検討した。さらに、高炉スラグ微粉末を用いた実構造物コアを対象にpHおよび生成物の変化についても検討した。

本名さんは、「高炉コンクリートは環境負荷を低減させた材料ですが、炭酸化抵抗性が低いために実構造物に用いられることが少ないという現状があります。本研究により、実環境では炭酸化の進行が抑制されることが明らかになれば、今後の高炉コンクリートの使用範囲が拡大していくのではないかと考えています」と話している。

<指導教員:伊代田 岳史 准教授(土木工学科)>