大きな土地の一人暮らしの家

東京の住宅は土地の細分化が進行し、都心に大きな土地を構えることは少なくなった。守屋さんは、人生には若いときと年老いてからの二回の一人暮らしがあるとして、後者の一人暮らしは孤独死などの暗いイメージがあるため、大きな土地の高齢者の一人暮らしの可能性を思索した。

作品では、荻窪周辺の200坪の広い敷地いっぱいに木を植え、そこに石釜を備えたちいさな家を設計した。おばあさんがこのちいさな森の落ち葉や剪定材を薪にし、パンを焼き、知る人ぞ知るパン屋がちいさなコミュニティを形成するというもの。

今回、受賞に至ったと考えられるポイントを守屋さんは、「設計した住宅が有機的な形をしていて、おとぎ話にでてくるような住宅になりました。その世界観を表現するために図面やパースのタッチ、模型の表現を工夫しました。高齢者の一人暮らしのイメージを払拭するようなたのしい雰囲気をつくることができたのがよかったのではないかと思っています」と話した。

<指導教員:西沢 大良教授(建築工学科)>