現地での歩行アシスト装置のフィールドワーク風景
現地での歩行アシスト装置のフィールドワーク風景
コンセプトを決めるまでに多くの議論が交わされた
コンセプトを決めるまでに多くの議論が交わされた
コンセプトを考える前に実際にラクイラの街を歩き、問題を導き出す
コンセプトを考える前に実際にラクイラの街を歩き、問題を導き出す
学生によって考案された可動性装置の3Dモデリング図
学生によって考案された可動性装置の3Dモデリング図

システム理工学専攻の大学院生11名が、本学の協定校であるイタリア・ラクイラ大学との福祉機器開発プログラムに参加し、ラクイラの街で使える「福祉機器」の開発に向けたワークショップを9月15日~26日の約2週間、現地ラクイラにて行いました。
両校の学生にとって、互いの国の環境や文化の違いを理解しながら、それに合わせた柔軟なアイデアを発想し、形にするというトレーニングの場となりました。また、他国の学生とのディスカッションを通じて、将来国際的に活躍できる技術者として必要な視点や、考え方を得るワークショップとなりました。

 

1.背景 

ラクイラ大学とは1998年に海外協定を結び、交換留学、交換授業などを行いながら積極的な交流を行っています。
本ワークショップは、文部科学省の「地域イノベーション戦略支援プログラム」の一環で行われており、一昨年はラクイラ大学、昨年度は芝浦工業大学にて同様の「車いすの開発プログラム」を行いました。3回目となる今回は、車いすに限定せず、新たな福祉機器の開発に取り組みました。

 

2.ワークショップの概要

ワークショップでは、両校の学生ら計20名を4グループに分け「ラクイラの街で利用できる福祉機器開発」の課題が与えられました。2009年の大地震で被害を受けたラクイラの街は、未だところどころでアスファルトや石畳が損失しており、急な斜面、狭い歩道、高い段差などの障害が多く残っています。このため学生たちは、高齢者や障害者が街の中心に出てくることができないという問題を踏まえ、ワークショップに取り組みました。

学生たちは、まず現地調査で実際にラクイラの街を歩き、スロープの角度や歩道の幅を確認した後、グループごとにコンセプトを考案しました。イタリア人の斬新なアイデアや提案に対して、日本人学生が実現性を精査するなど、さまざまな観点から十分にディスカッションを行い、高い段差に対応できる歩行アシスト装置や、立ち乗り式電動二輪車「セグウェイ」をヒントにした可動性装置など、グループごとに多様な福祉機器のコンセプトができあがりました。最後はCADを使ったモデリング、シミュレーションまでを行い、実現性を検討しました。
 

3.ワークショップの成果

11月7日には、大宮キャンパスにてプログラムの報告会を行いました。参加した学生からは「背景や文化の異なるイタリア人の斬新なアイデアは、自身の研究への考え方に大きな影響を与えた」「仕様やコンセプトについて、異なる文化を持つ学生との議論には多く頭を悩ませたが、まずは相手の意見を受け入れることが重要だと感じた」などと今回の成果が聞かれました。
 
 今後も芝浦工業大学では、単に英語を学ぶだけでなく、実学を通して実践的に学び、技術的なコミュニケーション能力を高めるプログラムを継続して実施することで、国際的に活躍できる技術者の育成を目指していきます。

※「地域イノベーション戦略支援プログラム」とは
地域イノベーションの創出に向けた地域の主体的かつ優れた構想に対して、関係府省の施策を総動員して支援するため、経済産業省及び農林水産省と連携して、「地域イノベーション戦略地域」の選定を行い、選定した地域に対して、文部科学省が支援を行うもの。芝浦工業大学は平成23年度に採択された。

お問い合わせ先

芝浦工業大学
企画広報課

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