ジフェニルシリカ膜による硫酸逆浸透分離

池田歩さん

近年、水素エネルギー社会の実現が期待されている。水素製造方法の一つに、水を熱化学的に分解することで水素を得るISプロセスがある。池田さんはこのプロセスの中で、逆浸透法を用いた硫酸水溶液からの脱水に着目。研究では、硫酸分離用シリカ逆浸透膜の開発を行った。具体的には、シリカ膜の材料としてフェニル基(ベンゼン環)を二つもつシリカ源を用い、化学蒸着により膜を作製した。硫酸の逆浸透試験において、硫酸阻止率92%、全透過流束5.8 kg m-2 h-1が得られ、世界で最も高い性能を示した。

今後の目標について池田さんは「膜の基材や中間層の耐酸性の向上を行うことで、逆浸透シリカ膜の性能を高めていきたい」と話している。

<指導教員:野村 幹弘 教授 (応用化学科)>