地域環境マネジメント入門:LCAによる解析と対策

栗島英明准教授

栗島准教授は、工学的な手法であるライフサイクルアセスメントに、地理情報システムや環境経済学的手法などの地域・社会科学の手法を導入し、地域の施策や新規事業に適用可能な実践的なLCA手法をまとめた。その成果は、東京大学出版会「地域環境マネジメント入門:LCAによる解析と対策」として出版され、自治体関係者にLCAを認知させるきっかけをつくった。

 現在も、災害等の地理的リスクを踏まえたサプライチェーン分析や地域内外への影響を考慮した地域持続可能性指標の開発など、ライフサイクル的思考と地域・社会科学との融合的研究を積極的に推進しており、これらの業績は奨励賞に値するものであると高く評価され、今回の受賞に至った。

 栗島准教授は「私は1つの研究テーマや手法を突き詰めるようなタイプではなく、その時々でテーマを変え、それに合わせてさまざまな研究方法を試行するタイプです。そのため、これまで賞と名の付くものは無縁だと考えていましたが、今回、このような賞をいただくことになり、大変光栄に思うと同時に、LCAという融合的で学際的な分野の懐の深さを感じています。また、工学部で人文社会科目として境界分野である環境学を教えるという経験は、今回の受賞にも深く関係しています。

今後とも、工学と人文社会科学との融合的な研究を進めて行くとともに、文理融合的な視点を持った学生を育てていきたい」と今回の成果について述べた。