デザイン工学部デザイン工学科の橋田規子教授が、柏洋硝子株式会社(東京都港区/代表取締役社長 七島徹)と共同で、ふたを開けやすい新しい形のガラス瓶を開発しました。平行四辺形にデザインされた瓶は力が入れやすく、力の弱い高齢者や女性、子どもなどにも開けやすいユニバーサルデザインとなっています。

新しく開発した平行四辺形型の瓶(写真左)右は従来の円筒型
新しく開発した平行四辺形型の瓶(写真左)右は従来の円筒型

◎瓶のデメリットである「開けにくさ」を解決する

 近年、ペットボトルの普及とともに、ガラス瓶の需要が減少しています。
 しかしながら、瓶には高級感や耐熱性、衛生性などの点で利点があり、今後も必要な容器です。
 柏洋硝子はなんとか瓶の良さを市場に再認識してもらうために、機能性とデザイン性を兼ね備えた新しいガラス瓶のデザインの開発を橋田教授に依頼しました。
 瓶のデメリットの一つとして、「開けにくさ」があります。固く閉じてしまうと、握力の弱い高齢者や子ども、女性などは開けることが難しく、これを開けるためのグッズなども販売されています。そこで橋田教授は、これをユニバーサルデザインの観点から開けやすい瓶の形状をデザインすることで解決を試みました。

◎感性評価と数値による評価で最適な形を模索

 まず、15種類の既存品を用いて、20代から80代の男女に瓶の開閉を行ってもらい、「開けやすさ」「持ちやすさ」のアンケートを実施する感性評価を行いました。その結果、握ったときに手の形にフィットするのが「持ちやすい形状」であり、口から胴体までがなめらかになっているのが「開けやすい形状」であることが分かりました。次に、筋電計による瓶の開閉時にかかる筋肉の動きの計測や、粘土を用いた力の入り具合の検証を行ったうえで、数パターンのモデル案を作成し、最適な形状を探りました。

◎平行四辺形で開けやすさを実現

 その結果、平行四辺形型の瓶が一番力が入りやすく開けやすいことが分かり、これを採用することになりました。
橋田教授は「エコロジーかつ衛生的という瓶の持ち味を生かしつつ、ユニバーサルデザインを新規性のある美しい形状で実現できました。学生もさまざまな手法を試し、試行錯誤しながら熱心に取り組みました。実際に商品として市場に出たときの評価が楽しみです」と述べています。
 瓶のデザインの意匠登録出願は柏洋硝子が済ませています。今後は、ジャムや佃煮などの食品保存用として商品化に向けて展開していく予定です。

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