材料工学専攻

Materials Science and Engineering

近年、各産業の急速な発展に伴い、材料に対する要求も一段と厳しくなっており、新分野の金属材料および加工法の研究開発が急務となっています。本専攻においては、学部で修得した基礎・応用の知識を利用し、さらに、より広く深い学問分野に接し、将来、研究者として製造加工、品質改善および新しい分野で求められる新素材の開発など、金属分野で活躍できる人材の育成を目指しています。

教育研究上の目的・理念・ポリシー

教育研究上の目的

 材料工学専攻は、材料・物質に対する高度な知識、材料製造・開発の即戦力として活躍するための問題発見能力、解決能力に加えて、国際的に通用する幅広い見識を有し、持続可能な社会の実現に貢献できる技術者・研究者を養成することを目的とする。

ディプロマ・ポリシー

 材料は常に人間社会において重要な役割を果たしてきました。今後も、社会基盤技術として材料の重要性は増しています。さらに、最近の先端科学分野の発展とともに、材料工学分野は多様化しており、環境に負荷を与えずに、いかに材料を高機能化していくかということが大きな課題となっています。このような社会のニーズ、社会的な背景に対応し、問題の本質を掌握する能力、問題を解決するための研究手法を考え出す能力、そして専門知識を実際の開発に活用できる能力を有する技術開発者及び研究者の育成を目指します。このような教育・人材養成目標を掲げ、修士課程修了までに次の項目の修得を求めます。

  1. 材料工学の高度な知識・技術を学び、広い領域の課題を探求する姿勢のもと、問題点を適切に抽出し、問題発掘能力を身に付ける。
  2. 高度な材料科学を体系的に理解し、問題・課題を解決する能力として測定や加工などの研究手法に関する実験能力を向上する。
  3. 社会的問題に対し材料工学の先進的な視野をもって解決手法を見出し、幅広い見識と専門的な知識を実社会に活用できる能力を身に付ける。
  4. 先端技術と社会、環境との関わりを理解し、総合的な材料工学の貢献と柔軟な思考を含む倫理的な発想を身に付ける。

学位審査基準

 材料工学専攻の教育理念、人材養成目標から、次の基準を満たした人に修士(工学)の学位を授与します。

  • 研究指導を受けた上、修士論文を作成・提出し審査に合格する。

なお、修士論文の合格の判定基準は、以下のとおりである。

  1. 研究指導を通し得られた成果を修士論文一報としてまとめ、修士(工学)の水準を充分に満たしていることが認められること。
  2. 学会、協会など学術的活動社会において、修士論文の内容・成果を1回以上の発表によって社会に発信すること。

カリキュラム・ポリシー

 材料工学専攻のカリキュラムは、学部教育のカリキュラムの延長上に位置づけられ、より高度な材料工学に関する知識や経験を修得できるように工夫されている。材料工学専攻の学生は、材料の物理や化学に関する基礎的な視点や材料工学の応用に係る理論等について解説する講義と、演習やプレゼンテーションを中心とした講義を選択して受講し、自らの研究分野に関連した知識を深めることができる。また、修士論文の研究においては、研究を発案・実行し、その成果を学会等で発表することで、工学の技術者・研究者としての経験や視野の広さを身につけることができる。

アドミッション・ポリシー

 材料は常に人間社会において重要な役割を果たしてきました。このような社会的背景から「材料」を科学する、あるいは優れた「材料」を追及することは、現代の科学技術発展において最も重要な基盤の一つです。材料工学専攻では、入学者として次のような学生像を求めます。

  • 材料工学専攻の教育理念に共感し、自ら材料工学の背景となる自然科学および社会科学の基本的能力を向上させる意欲を有する人。
  • 材料工学を構成する技術の基礎理論や応用展開に興味と関心を有し、探究心と好奇心をもって既成概念にとらわれない発想力を発揮できる人。
  • 幅広い材料に接することを望み、従来の材料創製・材料開発および物性評価を理解し、より高度な材料工学研究を求める人。
  • 人類と材料の関わりに興味を持ち、材料工学に関する従来技術および新たな知を伝える意識のもと、高いコミュニケーション力により伝搬・伝承を実践できる人。
  • 地球規模の視野で社会貢献を考え、高度な材料工学を礎として技術や科学を積極的に社会に発信することを欲する人。

研究分野・研究室

専攻データ

その他データ

入学者推移(人)

  2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度
入学者 35 50 30 60 49
男女比率 32:3 41:9 28:2 53:7 46:3