林 俊介 さん(応用化学専攻2年)が日本TDM学会において「IATDMCT学術大会」派遣賞(海老原賞)を受賞しました

【受賞者】林 俊介 さん(応用化学専攻2年)
【指導教員】吉見 靖男 教授(応用化学科)
【発表題目】
Vancomycin sensor for “Bedside TDM” using molecularly imprinted polymer on an electrode
(分子インプリント高分子電極を用いたベッドサイドTDM用バンコマイシンセンサ)

世界中の医療施設で、抗菌薬が効かない耐性菌の発生が大きな問題となっている。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、主要な院内感染起炎菌であり、バンコマイシンはその菌にして第一に選択される抗菌薬である。この薬を患者に過剰投与すると腎臓が悪くなるが、それを怖れて過少投与すれば、バンコマイシンが効かない耐性菌が発生する。耐性菌の発生を防ぐには、感染菌を死滅できる血中濃度を充分な時間保つ必要がある。そのため、バンコマイシンは、血中濃度を監視しながら投与されているが、現状の分析法は高度な技術を要するため、病院から外部機関に委託せざるを得ず、測定値を得るのに2-3日かかる。そのタイムラグの間に、耐性菌が発生してしまうことが多い。そこで、本研究の目的は、耐性菌発生の隙を与えないよう、患者の側で血液中のバンコマイシン濃度を簡単な操作で即座に得られるような、センサを開発することである。

バンコマイシンに対してのみ特異的に結合し、それに応じた電流を発生させる高分子を、電極上に被覆することで、センサを作製した。このセンサは血液中でも安定した測定が可能であり、測定にかかる時間も2分程度である。

開発されたセンサを使うことによって、バンコマイシンの血中濃度が目標値に達していることを、医師が治療を開始してからコンスタントにチェックできる。そうなれば、耐性菌は発生しにくくなる。また、このセンサは低コストで大量生産できるため、発展途上国でも使用できる。

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