浸透する茶の間

浸透する茶の間制作チーム

伊藤さんらのチームは、今までの茶室は「茶室で茶をたてて、楽しむ」ことに対して、敷居が高く、強い緊張感を感じてしまうものだったと分析。そのため平等さが希薄になり、本来の茶室の意図を組み取れずにあるのではないかと考えた。そこで、今までの茶室に変化を与えるために、一般的に使用されている「ダンボール」を使用して空間を提供した。ダンボールのもつ色合い、温かさ、身近さが茶室の敷居や緊張感を緩め、さらに内部を曲線で構成し、洞窟性を出すことによって、やわらかさや落ち着きを得られる効果を生んだ。また、ダンボールだけで構成することにより、まとまりが生まれ、より良い形で茶室の平等さが伝わると考えられるという。

今回の作品制作の目的には、設計課題等の授業のように設計した課題に対して講評を受けるだけに留まらず、実施設計と製作を行うことで依頼者のために責任をもって課題に取り組むことができるという側面もあった。

受賞に至った理由を伊藤さんは「作品の内容自体が主なポイントですがほかにも、ダンボールの塊は重たく圧倒的であるにもかかわらず、複数のダンボールの穴から視線が通り、向こう側が透けて見えることもあると思います」と話した。

<指導教員:西沢 大良 教授(建築工学科)>