Sn-Ag-Cu微小接合部における連続動的再結晶と低サイクル疲労損傷

文倉智也さん

電子機器を構成する材料に「はんだ合金」がある。電子機器の温度による負荷などにより、はんだは疲労し損傷していく。つまり、電子機器の信頼性ははんだの疲労寿命に作用されるといえる。

そこで、文倉さんは「Sn-Ag-Cu(スズ-銀-銅)はんだ合金」の疲労特性を精査した。

実際の実装部サイズのSn-Ag-Cuはんだは、損傷過程の組織変化によって生じた結晶粒界にき裂が発生・進展し、破壊に至ることを確かめた。また、疲労損傷過程の組織変化は、はんだ接合部の形状と結晶の方向(結晶方位)に依存し、これが疲労寿命に大きく影響することを明らかとした。

文倉さんは「この研究は先輩から引き継いできたものです。これまでの先輩の成果と熱心に指導くださった苅谷先生にはとても感謝しています。今後は疲労試験を段階的にとめて、はんだの組織解析を行い、結晶方位ごとの初期組織から疲労破壊後の組織までの変化を細かく調べていきたい」と話している。

<指導教員:苅谷義治教授(材料工学科)>